豪雨禍のかんきつ産地 被災農家を雇用 他の園地に派遣 若手が会社設立 JAえひめ南と連携 愛媛県宇和島市

 西日本豪雨でかんきつ園地が甚大な被害を受けた愛媛県宇和島市吉田町玉津地区の若手農家は、被災した農家の収入を確保するための会社の設立を決めた。園地の復旧工事期間中の農家を会社が雇い、被災していない園地の草刈りや摘果、収穫を手伝う他、地域の若手農家が独自で取り組んでいたクラウドファンディングの返礼品の送付などの作業を通じ収入を確保する。会社は地元のJAえひめ南と連携し、地域振興を図る。

 会社の名前は(株)玉津柑橘倶楽部(たまつかんきつくらぶ)。代表には、かんきつ農家の原田亮司さん(35)が就任する予定。

 JA玉津共選管内では、かんきつ栽培面積の約2割に当たる70ヘクタールの園地が流亡した。園地復旧に向けて管内では、若手農家を中心に、栽培管理がしやすい園地を大規模に造成する希望が出ており、安定した収益につながるまで長い期間がかかる見通し。未収益期間の手取り確保が課題となっている。

 そこで、農家が収入を確保するための会社の立ち上げを決めた。営農部門として、会社が就労を希望する農家を登録し、設置が遅れているモノレールの設置作業をする他、草刈りや摘果、収穫などの園地管理作業を希望する農家の下に派遣する。

 販売部門も設け、若手農家が独自で進めていたクラウドファンディングの返礼品の発送を行う。ジュースや、温州ミカン、「不知火」(デコポン)などのかんきつ類を詰め合わせた箱(3~5キロ)を送付する。返礼品に使うかんきつは会社が同共選から買い取る。

 7日夜にJAえひめ南玉津支所で報告会を開き、農家ら約60人が参加。農家間で会社事業の方向性を共有し、設立の賛成を得た。

 同地区の災害復旧で情報を取りまとめてきた同共選長で、玉津地区園地災害対策本部長の山本計夫さん(66)は「地域産業の柱であるかんきつ産業を守るという思いでやってきた。JAと連携を取りながら産地の復興を進めていきたい」と強調した。

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