切り花輸入13億本超 過去2番目規模 18年

 2018年の切り花輸入量(サカキ・ヒサカキ類を除く)が13億1743万本と、過去最大の12年に次ぐ規模となったことが、農水省の植物検疫統計で分かった。国内の生産基盤弱体化に加え、猛暑などの天候不順で国産の出回りが伸びず、輸入物への代替需要が強まった。菊の輸入量は過去最高を更新した。切り花は既に大半が関税撤廃されており、輸入攻勢が年々強まっている。(三宅映未)

 切り花の輸入量は、東日本大震災後の消費回復に「円高ドル安」が重なった12年の13億4300万本がピーク。いったん落ち着いたが、16年から再び右肩上がりで推移。18年は当初、国産の相場低迷により輸入は伸び悩むとの見方があったが、猛暑で国産が品薄となると夏以降に急増した。
 

菊類は最多 3・4億本


 品目別で、大きく伸びたのが菊類だ。輸入量は3億4108万本で前年より1・8%増え、過去10年間で最多。国別ではベトナム産が10・9%増の8314万本と大きく増えた。この5年間で1・6倍となっており、スーパーを中心にスプレイ菊を輸入物で手当てする動きが強まっている。

 大手輸入商社は「ベトナムは人件費などの生産コストが安く、今後も輸入が増える可能性が高い」と分析する。最も輸入量の多いマレーシア産は、2・1%増の1億9749万本だった。

 カーネーションも3億7038万本と0・8%増えた。主力のコロンビア産が微減したものの、代わりにエクアドル産が9・2%増の2956万本と押し上げた。スプレイ菊と同様、スーパー向けのスプレイカーネーションの引きが強い。

 輸入が増える背景には、国産の出回り減がある。農水省によると、17年の国産花きの生産量は37億本と、この10年で2割減り、過去最低を記録。国産の生産基盤強化が課題となっている。

 業界関係者は、国産の生産回復には有利販売が欠かせないと指摘。「マーケットが今後拡大するとは考えにくく、専門店は販売に苦戦している。スーパー向けなど販売先を捉えた産地戦略が一層重要になる」とする。

 一方、バラは8・9%減の5709万本。主力のケニア産が秋以降の航空機運賃の値上げ、インド産と韓国産が自国での消費増加により、日本への仕向けを抑えた。

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