[あんぐる] ぜーんぶ、泉州産 おむすびで地域おこし 義本紀子さん (大阪府泉佐野市)

義本さんが作るおにぎりの数々

 大阪府泉佐野市でおむすび専門店「オトメゴコロ」を営む義本紀子さん(42)は米やのり、具材が全て同府泉州地域産の「泉州おむすび」で地元の食の魅力を発信している。特産の冬キャベツや伝統野菜の「難波葱(ねぎ)」などを具材に、これまで70種を超えるおむすびを考案。その味で地域農業と消費者を結び付ける。

 泉州地域は同府南西部の13市町からなる。大阪湾に面して山地もあり、古くから農業や漁業が盛んだ。義本さんが使う米は、貝塚市で生産された「ヒノヒカリ」や「きぬむすめ」。農家から年間2・4トンを仕入れている。

 「口の中でほぐれるように、やさしく握る」のが義本流。「一度に何種類も味わって」との思いから、1個に使うご飯は100グラムほどと小ぶりだ。

 冬場のメニューは定番の塩むすびやのりに、地元の銘柄豚肉「犬鳴豚」のそぼろなどを加えた12種類。今が旬の「松波キャベツ」は、コンソメで炊いたご飯に食感が残るゆでキャベツを混ぜるなど、工夫を凝らしている。

 泉佐野市内の主婦で常連客の大河内美緒さん(35)は「手作りの素朴な味わいがうれしい。知らない地元農産物も発見できる」と絶賛する。

 義本さんが「泉州おむすび」での地域おこしを志したのは2009年。出身地の同市でデザイナーとして働く傍ら、ボランティアで田植え体験イベントを手伝った経験などを基に思いついた。12年には同店を開き、週3日営業する他、週末は各地のイベントにも出店する。

 活動で知り合った農家は20人を超え、その度にメニューも増えた。芋がらやミツバを持ち込み、新メニューの開発を頼む農家もいた。キャベツを提供する同市の野菜農家、角谷裕生さん(38)は「特長の甘さが際立つおにぎりにしてくれた。キャベツのPRにつながるね」と歓迎する。

 義本さんは「地域には関西国際空港もある。将来は泉州と世界をおむすびで結びたい」と目を輝かせる。(染谷臨太郎)

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは