5359人、地方で活躍 地域おこし協力隊10年

18年度 自治体数は1061に


 総務省は22日、都会から過疎地域に移住して農業活性化などに取り組む地域おこし協力隊が2018年度は、過去最多の5359人になったと発表した。17年度から529人増え、制度開始から10年で60倍になった。受け入れ自治体は17年度から64増え、1061自治体になった。

 協力隊は条件不利地域に移住して1~3年の間に農林水産業や特産品開発、住民の生活支援などに取り組む。スタートした09年度は89人だったが10年で隊員数は5000人超、受け入れ自治体は31から1000超と大きく伸びた。

 隊員の7割が20代、30代の若い隊員だ。全体の4割を女性が占める。任期終了後は6割が同じ地域に定住している。

 同省は6年後の24年度に8000人とする目標に向けて、新たな隊員の掘り起こしに力を入れる。受け入れ側となる自治体に協力隊の活動内容などを説明し、サポート体制を強化する。4月からは2泊3日以上の地域貢献活動を行う「おためし地域おこし協力隊」制度を導入し、受け入れ自治体と隊員のミスマッチを防ぐ考えだ。

 石田真敏総務相は同日の会見で隊員について、「若い世代が中心となり、地方社会に力強い存在となっている。持続可能な地域を目指すために、協力隊の働きは大きい」と述べ、今後の活動に期待した。
 

<解説> 連携し隊員支援を


 地域おこし協力隊は、各地で活躍し、地域の大きな力となっている。受け入れ側は今後も、若者が持つ多様な価値観や情報発信力をさらに、生かし育んでいく必要がある。そのためにも、自治体、住民、JAなど地域全体が連携し、隊員を支えることが重要だ。

 隊員の任期後に就農する若者も多く、農業の活性化につながっている。営農指導はもちろん、商品開発、加工、販路などでJAがサポートできることは多い。

 地域とのコミュニケーションがうまく取れず、任期途中で帰ってしまう隊員もいる。受け入れる側は過度なプレッシャーを与えず、隊員のやりたい挑戦や悩みに耳を傾けてほしい。寄り添うことで隊員の活動の幅は広がり、地域に及ぼす影響も大きくなる。(鵜澤朋未) 
 

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