静岡・JAとぴあ浜松 フレミズ活性託児支援が鍵 メンバー年間198人増 女性部が預かり きょう全国交流集会

フレミズの活動中に子どもを見る山崎代表(静岡県浜松市で=JAとぴあ浜松提供)

JAの調理室に併設された託児室で今後の活動を話す市川会長(右)とJAの影山係長(中)ら(静岡県浜松市で=JAとぴあ浜松提供)

 JA女性組織フレッシュミズ全国交流集会が31日、東京都千代田区のJAビルで始まる。全国のJAが女性組織の次代のリーダー育成を進める中、静岡県のJAとぴあ浜松は2018年度にフレミズメンバーが198人増加。JA女性部員が託児グループを設置したことで若い世代が参加しやすくなり、フレミズグループも5年間で新たに四つできた。(塩崎恵)
 

食の活動拡大 


 「託児があるから、フレミズグループを立ち上げることができた。活動は子育ての息抜きになり、食へのアンテナも広がった」と、JA女性部フレッシュミズ連絡会会長の市川ゆきこさん(38)は感謝する。

 市川さんは農家以外の出身で、結婚を機に徳島県から静岡県に移住し、5年前にJA管内の浜松市に引っ越してきた。6歳と3歳の娘がいる。

 JA直売所でちらしを見て、14年度にJA女性大学に参加。修了後の15年度には、受講生の有志でフレミズグループ「ハイビスカス’15」を立ち上げた。受講もグループの設立も、託児支援を受けられることが後押しになったという。

 同グループには31人が参加。メンバーが友人を誘い、設立当初より14人増えた。30代が中心で未就学児がいる人も多い。18年度の活動は全11回で、JA女性部員が設置した託児グループ「とぴあグランマ」を利用。19年度も、作業に集中したい手芸やマカロン作りなどで依頼している。
 

先輩ママ出番


 「とぴあグランマ」はJA女性部員による無償ボランティアだ。19年度は50~80代の68人が参加する。年度初めに各フレミズグループから、活動日と託児する人数を挙げてもらい、子ども1人に1人が付けるように調整。一人年間3、4回活動に当たる。託児の際は女性部員の他、外部からプロのベビーシッターが必ず1人参加する。

 女性部員による託児は12年度からで、女性大学の開講がきっかけだった。修了生がグループを作り利用者が増えたことに対応し17年度に「とぴあグランマ」を設置した。代表の山崎ゆかりさん(59)は「食の大切さを伝えていくには、若い部員を増やさなくてはならない。それには託児支援が欠かせない」と話す。
 

2年連続表彰


 JAには19年度、13のフレミズグループがある。フレミズメンバーも前年度と比べ17年度は41人、18年度は198人増え、JA女性組織仲間づくり運動優良実績表彰のフレミズの部で2年連続表彰を受けた。JAは夏休みや冬休みに親子で参加できるイベントを企画し、メンバーを増やしているが、増加の一番の理由に託児支援を挙げる。

 JA生活指導課の影山広美係長は「若い人は積極的。託児があるなら参加したいという人は多いはず。子どもがいても参加できる環境をつくることが大事だ」と話す。

 市川さんはフレミズや女性部の活動で得た知識を生かし始めている。18年度から娘が通うこども園で、保護者向けにキムチやみそ造りの教室を始め食の大切さを伝える。

 みそに使う大豆はJAに注文。准組合員にもなった。市川さんは「フレミズに参加していなかったら今の生活は違うものになっていた。JAが身近になった」と話す。

 3月のJA全国大会では、約600ある全てのJAで次代のリーダー育成のため、フレミズ組織を設置することを決議した。JA全中によると、19年8月末時点で規約のあるフレミズ組織数は298。ただ、1JAで複数のフレミズ組織が設置されているところもあり、取り組みの強化が求められている。
 

JAは活動支えて

 

 農村女性の活躍に詳しい京都府立大学大学院生命環境科学研究科・中村貴子准教授の話

 
フレミズの設置や仲間づくりは、JAのファン拡大や事業への理解促進、将来のリーダーの育成といった点で欠かせない。メンバーは子育てが一段落すると働きに出てグループから離れてしまいがちだが、JAを身近に感じた経験があれば、再び女性組織に参加してもらいやすい。

 若い人の参加には子どもを預ける場所があることが大事。子どもと離れる時間があることは、参加者の息抜きにもつながる。各JAはフレミズの役割を理解し、支えていくことが必要だ。
 

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