基本計画見直しで審議会 自給率 国民的議論を 政策の明確化求める

 基本計画では自給率目標を定める。現行計画の目標は2025年度にカロリーベースで45%、生産額ベースで73%だが、直近の18年度はそれぞれ37%、66%と目標との乖離(かいり)が大きい。

 部会長の大橋弘・東京大学教授は自給率目標や自給力指標の設定に当たり「国として、どういう施策の方向性を考えているか、何を目標にしているのかを明確にすべきだ」と提起した。

 JA全中の中家徹会長は、食料自給率低下の背景には、生産基盤の弱体化や輸入農産物の増加があると指摘し、掘り下げた分析を求めた。自給率向上へ「改めて国産の需要が高い小麦や大豆に転換するための強い政策が必要だ」と訴えた。農業や農村の大切さを理解してもらうため「国民的議論を早期にやらなければいけない」と述べた。

 柏染谷農場の染谷茂代表取締役は、「今の自給率や自給力が維持できるか心配」と懸念。「国内の農地での食料生産を真剣に考えないと、今は良くても(海外産農産物を)買えなくなった時に国民が大慌てするようではいけない」とし、国民的議論の喚起を求めた。

 全国農業会議所の柚木茂夫専務は「農地を維持しないと自給力を確保していく前提条件が整わない」と指摘。経済的に成り立たなくても農地の保全を後押しする政策が必要だとした。

 キッコーマンの堀切功章社長は「需要に対して、どういう供給がされているかの議論が必要だ」とし、需要の変化に応じた供給を進める政策の明確化を求めた。

 クレアファームの西村やす子代表取締役は「自給率の捉え方が立場によって違う。それぞれの立場の人が何を意識して努力すべきか分かりやすい目標があったほうがいい」との考えを示した。
 
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