生誕180年を迎えた近代絵画の祖、セザンヌの秀作がすごい

 生誕180年を迎えた近代絵画の祖、セザンヌの秀作がすごい。今、フランス印象派の名品が来日中である▼英国が世界に誇る印象派の殿堂、コートールド美術館。あすまで東京都美術館で特別展を開いている。めったに国外に出ない傑作が多い。特にセザンヌの作品は故郷・南仏題材の物を中心に充実している。最晩年の未完の作「曲がり角」に驚く。画家の一徹さと執念が漂う▼来年、没後130年のゴッホ。オランダからパリに来て印象派に出会い、光と色彩の画風に変わる。死の前年の作「花咲く桃の木々」は穏やかで優しい。うろこ雲の空は点描画家スーラの影響か。農民の日々の営みを温かさを込め描く。浮世絵に刺激を受けたゴッホは、この作品にまだ見ぬ日本への憧憬(しょうけい)も重ねた▼印象派と言えば、モネと共に有名な〈幸せの画家〉ルノワール。今年で没後100年となり各地で特別展が相次ぐ。「靴紐(ひも)を結ぶ女」は、独特のふっくらとした女性が印象的で全体が赤みがかった色彩に。最後の情熱が絵に反映したのだろう。今回の特別展の目玉は印象派の父・マネの最晩年の傑作「フォリー・ベルジェールのバー」。絵には幾多の仕掛けや大胆な試み。印象派が花開く“起爆剤”となる▼圧巻の作品群に〈眼福〉の字が浮かぶ。そして感動が募る。
 

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