〈初々しい〉の言葉が似合う

 〈初々しい〉の言葉が似合う。きょうから社会に出る新人諸君の緊張した面持ちを思う▼〈膳(ぜん)まはり青みの見ゆる卯月(うづき)かな〉浪化。新鮮な食材も増え食卓を彩る。新人JAマン、ウーマンは、日本の食と農を応援し国民の命を支える役割の一翼を担う。そのことに大いなる気概を持つに違いない。各JAは自己改革を実践中だが、冠に〈創造的〉と3文字が付くことを忘れないでほしい。創造のないところに発展はない▼〈あらたふと青葉若葉の日の光〉芭蕉。元禄2年4月1日、『おくのほそ道』の旅の過程で日光に投宿して詠む。あの俳聖でさえ日光の威光を「なんと尊くありがたいことか」と感じたのか。今の暦だと5月中旬だから青葉若葉と表した。卯月は、あらゆるものが成長する時期と重なる。人も同じだろう。芭蕉に〈思ひ出す木曽や四月の桜狩り〉もあるが、新型コロナで今年の花見は様変わりした▼浮かぶのは国民的画家・東山魁夷(かいい)の代表作の一つ「花明り」。満月の下に満開のしだれ桜を描く。〈満〉の漢字を重ね表現せざるを得ないほどに満ち満ち、夜半のしっとりした外気までも幻想的に伝わる。「花明り」の情緒も感じながら、自分らしい自己改革に挑戦を▼贈る句は〈春風や闘志いだきて丘に立つ〉虚子。“志”こそ困難を制す。
 

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