絶滅危惧「ブッポウソウ」 ブドウ園に巣箱 害虫駆除で一石二鳥 広島県世羅町のワイナリー

ブドウの害虫駆除で活躍するブッポウソウ(セラアグリパーク提供)

 絶滅危惧種の渡り鳥「ブッポウソウ」を利用してブドウの害虫を駆除するプロジェクトが広島県世羅町で始まった。ワインブドウを栽培する園地に巣箱を設置して繁殖を促し、葉を食害するコガネムシ類を捕食してもらう。薬剤防除を減らすことで、生産者の負担を減らしながら、鳥の生育数の増大、良質なブドウで地域の特色を打ち出したワイン作りを目指す。

 ブッポウソウは、羽が青色でハトより小さい夏鳥。越冬場所の東南アジアから4月末~5月上旬に、本州や四国、九州に飛来する。昆虫を食べ、コガネムシなど甲虫類を好む。ただ、営巣場所が減り、急激な生息数の減少で、近い将来絶滅の可能性が高いとされる環境省のレッドリストで●B類に指定される。電柱などにも営巣することから、生息数の回復に巣箱の設置が有効という。

 プロジェクトは町産ブドウでワインを造る「せらワイナリー」を経営するセラアグリパークが始めた。三原野鳥の会の指導を受け、同社にブドウを出荷する世羅ブドウ生産組合と連携する。

 せらワイナリーと隣接するせら夢公園自然観察園では、野鳥の会が昨年初めて巣箱を設置し、ひなが巣立ったことを確認した。今年は組合員19戸が、園内や周辺の柱に巣箱30個を設置した。セラアグリパークは、巣箱を設置した園のブドウで造った商品をブランド化する計画だ。 

編注=●はローマ数字の「1」

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