収量増の一歩 大豆スマホ診断 質問答えれば対策 農研機構

簡易診断ができるシステム「大豆診断楽々ナビゲーション」を公開した

 農研機構・中央農業研究センターは、大豆の収量改善に向けてスマートフォンで簡易診断ができるシステム「大豆診断楽々ナビゲーション」を公開した。スマホの画面に表示される質問に答えると、収量低下のリスクやどんな対策が必要かが分かる。大豆は年や地域で収量の差が大きいが、まずは低収量の原因を知り、適正な対策を取れるようにする。

 同センターのホームページで無料閲覧できる。システムの正式名称は「診断に基づく大豆栽培改善技術導入支援マニュアル」。

 大豆の収量は、北海道以外の都府県で低下傾向にあり、2019年は10アール当たり124キロ。年次変動も大きく、販売価格が安定しないため、実需者が使用を避ける要因となっている。一方、生産者からは「10アール当たり300キロをいきなり目指すのはハードルが高い」「基本技術が大事と言われても、どこから手を付けたら良いか分からない」という声があった。

 そこで同センターは、18の質問から湿害、雑草害など六つのリスクの高さを分析し、グラフで表示するシステムを開発した。700筆以上の畑の実態調査と、生産者へのアンケートを基に必要な質問項目を統計的に抽出した。生産者が使いやすいように、質問の数はできるだけ少なくした。

 生産者はリスクが判明したら、対策を検討する。例えば排水不良・湿害については、明きょに雨水がいつまでもたまっているなら畑の均平化が必要、明きょが落水口とつながっていなければつなげるなど問題を分析し、対策を選ぶ。畑の状態の写真も豊富に掲載している。

 同センター水田土壌管理グループの大野智史グループ長は「大きな目標を立てるより、まずは現在の収量から1、2割でも向上してほしい。システムは使いやすさを重視した。技術パンフレットや都道府県の栽培指針と併せて見てもらいたい」と呼び掛けている。
 

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