[福井・JA福井県移動編集局] 県域で米庭先集荷 販売力強化し農家負担減

大型トラックで庭先集荷した米を確認する生産者(右)とJA職員(福井県坂井市で)

 JA福井県は、米の集荷量を増やし有利販売を目指すため、管内全域での庭先集荷に乗り出す。規模や地域で条件を付けず、希望する全生産者の下に出向いて米を引き取る。2020年産から試験導入し、取り組む地域を順次拡大する考え。県域での庭先集荷は全国でも珍しく、大規模なJA合併を米の販売力強化につなげる。(本田恵梨)
 

 JAは今年4月、県内10JAが合併して発足。元々、7JAの一部地域で取り組んでいた庭先集荷を、管内全域に拡大する。生産者の規模拡大や高齢化が進む中で、出荷の負担を軽減し、収穫作業に専念してもらうのが狙いだ。JA本店米穀販売課の新宅俊之課長は「JAへの集荷量を増やし、スケールメリットを生かした有利販売で、生産者の所得向上につなげたい」と意気込む。

 

22年産8万トン超めざす 事前契約にも力


 JAの集荷量は19年産の実績で6万744トン。これを22年産では3割増の8万400トンにする目標を掲げる。JAの集荷率も5割から7割に引き上げる。米の販売力強化へ今後、事前契約に力を入れる他、関西や関東などの消費地に販売専門の駐在員を置く。

 20年産では、一部地域で庭先集荷を試験導入した。坂井市にある坂井基幹支店春江支店の管内では6地区で開始。生産者の納屋や乾燥調製施設などから米袋やフレコンバッグで集荷した。

 春江支店管内で水稲3・2ヘクタールを栽培する佐藤憲行さん(71)は、約10トンで庭先集荷を利用。出来秋にはこれまで集荷施設まで多い日で7往復していたが「収穫に集中できず負担だった。庭先集荷が始まってよかった」と話す。

 春江支店は8月下旬~10月上旬に庭先集荷で計635トンを集め、全集荷量の4割が切り替わった。同支店は21年産から庭先集荷を本格的に導入し、一定の手数料を設定する方針だ。管内全体でも、JAは「物流体制や運営方法などを精査し、取り組みを順次広げたい」(本店米穀販売課)と意気込む。
 

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