政府、熊対策で連絡会議 出没最多 自治体に警戒促す

 政府は26日、全国で熊の出没や人身被害が相次いでいることを受け、関係省庁の連絡会議を設置した。餌となるドングリの不作傾向などが影響し、4~9月の出没件数は1万3670件に上り、現行の調査が始まった2016年以降で、最多となった。農作業中の被害も報告されている。警察庁と農水省・林野庁、環境省で連携し、都道府県の各担当部署に警戒を促していくことを確認した。

 出没件数は、最近5年間では、16年度と19年度が1万3000件を超えているが、20年度の1万3670件が最も多い。件数を公表していない北海道や生息のない九州と沖縄を除いた38都府県の件数をまとめた。都府県別で最も多いのは岩手の2869件。次いで長野の1201件、島根の871件と続いた。

 会議の座長を務める環境省は熊の出没が増えた要因として、ドングリが凶作の所が多いと説明した。また、畑などに農作物を放置しておいたり、生ごみを適切に処分していなかったりすることで「人里に熊を呼び寄せている可能性がある」(野生生物課)との見方を示した。

 秋田、新潟県では熊に襲われて死亡する人が出ており、石川県では商業施設に侵入するケースも発生。連携会議では被害の軽減に向けて、出没時の緊急連絡体制の整備、放置された農作物や生ごみの処分の徹底などを課題に挙げた。

 各省庁は、人身被害などの回避を目指し、都道府県の関連部署に、注意事項などを通知する。人里に近い平たん部や海沿いでの出没が増加しているため、環境省は都道府県から情報を収集。熊出没の対応マニュアルに反映させる方針だ。
 

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