キンモンホソガ 天敵使って密度抑制

キンモンホソガの食害を受けて黄変した葉とキンモンホソガの成虫(左下)

特 徴


 体長4ミリほどの小型のチョウ目害虫で、幼虫はリンゴ、カイドウなどのリンゴ属植物の葉に潜り、葉肉組織を食害するが、果実を直接加害することはない。

 多発時には葉を落葉させることがあるが、適切な防除が行われているリンゴ園では実害が生じることはほとんどない。

 北海道、本州、九州に分布し、北海道では年3回、青森や岩手県では年4回、長野県では年5回、福岡県では年6、7回の発生と考えられている。岩手県盛岡地区では越冬世代成虫は4月中下旬に、第1世代成虫は6月中下旬に発生が多くなり、7月以降の発生の山は年により時期が異なる。
 

防 除


 第1世代成虫の発生が多くなる時期が防除時期として重要だ。キンモンホソガに対して登録のある交信撹乱(かくらん)剤(コンフューザーA)を使用した場合でも、この時期の防除は重要だ。

 この時期はモモシンクイガやアブラムシ類の防除時期とも重なるので、キンモンホソガに対して効果が高く、これら害虫にも効果の高いネオニコチノイド系剤を散布してこれら害虫の同時防除を図る。7月以降は発生量に応じて、モモシンクイガとの同時防除を行う。

 キンモンホソガは天敵による密度抑制効果が大きいことから、天敵に影響の大きい殺虫剤の使用をできるだけ控え、天敵の活動しやすい環境にすることも重要だ。

(農研機構・果樹研究所果樹害虫研究チーム・上席研究員・新井朋徳)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2010/9/1

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