青函トンネル 貨物は午後限定 農産物輸送影響最少に 北海道新幹線 高速化へ特別ダイヤ

 2030年度の北海道新幹線札幌延伸に向けた青函トンネルの新幹線の高速化と貨物列車運行を両立しようと、国土交通省は今年度、貨物列車運行を午後に限定する特別ダイヤ編成による新幹線の210キロ走行を行う。速度の遅い貨物列車がいない時間帯を設け、新幹線の所要時間短縮を図る。貨物需要の閑散期を利用することで、農産物などの輸送への影響を抑える。

 北海道新幹線は、北海道と本州を結ぶ青函トンネルとその前後の区間を貨物列車と共用している。このため、1日当たりの走行本数は新幹線、貨物列車共に制約があった。

 また、貨物列車の最高速度は110キロしかなく、盛岡以北を最高260キロで走行可能な新幹線が上下線で新幹線と貨物列車とすれ違うと、風圧で貨物のコンテナが変形する可能性もあり、新幹線は最高160キロで走行してきた。

 現在の運用方法で、東京─札幌間は4時間56分かかる。移動に4時間以上かかると航空機が優位になるという。

 このため、JR北海道は同区間を「4時間半」で結ぶ構想を掲げ、青函トンネル一帯の高速化を求めていた。国交省はこれまで、新幹線のレールをそのまま走行できる貨物新幹線の開発や北海道と本州間を船舶に置き換える案を検討したが、実現に至っていない。

 同省は今回、盆や年末年始の貨物需要の閑散期を利用した特別ダイヤを編成。午前6時~午後3時半は貨物列車を走らせず、新幹線を最高210キロで走行。午後3時半~終電は、新幹線を最高160キロに下げ、貨物列車も走行。これにより、新幹線は3分間、走行時間を短縮できるという。

 国交省鉄道局施設課は「実施時期は未定だが、問題がなければ将来的には一層の速度向上を図りたい」としている。
 

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