無病息災がどれほど尊いことか

 無病息災がどれほど尊いことか。年とともに身に染みる▼われらの「飲む・打つ・買う」は、薬を飲む、注射を打つ、サプリを買う。「あそこが痛い。ここが悪い」が口癖に。「1年のうち身も心もすっきりしているのは2カ月ぐらいしかないよ」。そう妻にぼやいたら、あきれて一言。「じゃあ遊ぶのやめたら」。黙るしかなかった▼ジャワに体にまつわる民話が伝わる。口、目、耳、鼻、心臓が集まり、どこが一番優れているか言い争いを始めた。それぞれ自分が1番だと譲らない。けんかは9日と9晩続き、見かねた心臓君が言う。「一番優れているのはこの私だよ」。心臓が動いて初めて足が動き、手が何かを取り、口が食べられると(『世界のことわざ―民族の知恵―』所収)▼安倍首相はかつて「総理だから森羅万象を担当している」と述べた。こちらの晋三さんも「一番優れているのは私」と言いたげだ。為政者はともかく、体はどこか一つでも不調ならつらい。先のことわざ集も「病気のない人は幸福だ。借金のない人は裕福だ」(スペイン)と教える。季節も健康を左右する。「春暖かく、秋涼しければ、人は病気にならず年を取る」(中国)▼ここは心臓君に頑張ってもらい、酷暑のコロナ禍を乗り切らねば。もちろん晋三さんも頑張って。
 

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