[宮城・JA新みやぎ移動編集局] 岩出山凍り豆腐 「自然乾燥」守る 宮城県大崎市の中森徹さん

「岩出山凍り豆腐」を生産している中森さん夫妻(宮城県大崎市で)

 冬場の換金作物や貴重なタンパク源として、宮城県大崎市岩出山の農家が作る伝統の食材「岩出山凍り豆腐」。2018年8月に、地理的表示(GI)保護制度に登録された。後継者不足で現在5戸だけになった中で、中森徹さん(85)は昔ながらの自然乾燥にこだわり、約170年も続く伝統を受け継ぐ。

 「岩出山凍り豆腐」は、JA新みやぎいわでやま地区本部管内で栽培している大豆「ミヤギシロメ」とにがりだけを使い、硬めの豆腐を作って凍らせる。

 凍ったら1週間かけて熟成させ、スポンジ状になったら水にさらして解凍。水分を絞ってあくを取り、イ草で編んで吊るし、さらに1週間ほど天日で干して仕上げる。この工程を自然乾燥という。

 収穫したばかりの大豆は柔らかいため、凍り豆腐作りに適さず、ひと夏越した前年度産の大豆を使うことで、白くてきめの細かい豆腐が出来上がる。大豆の風味としっかりとした歯応えが特徴だ。

 自然乾燥は現在、5戸のうち2戸だけ。中森さんは「機械乾燥ができるようになったが、わが家は自然乾燥で作ってきた。伝統を守りたいと思い作り始めた」と振り返る。

 凍り豆腐作りは毎年11月ごろに始まる。妻の孝子さん(82)と午前3時から作業し、研究にも余念がない。「1月は温暖で雨が多く、乾燥するのに苦労した。天候に左右されるのも、自然乾燥ならではだね」と徹さん。「長く続けられるのは、凍り豆腐作りが好きだからだね」と笑顔で話す。

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