食料自給38% 微増 小麦増収、目標とは隔たり 19年度

 農水省は5日、2019年度の食料自給率がカロリーベースで38%となったと公表した。過去最低に落ち込んだ前年度の37%から1ポイント上がり、08年度以来、11年ぶりの上昇となった。小麦の収量向上が貢献した。米の消費減退が響いて上昇は小幅で、30年度までに45%とする目標との隔たりは埋まっていない。

 自給率は、国内の食料消費を国内の食料生産で、どの程度賄えるかを示す指標。

 カロリーベース自給率の上昇要因として、農水省は小麦の収量向上を挙げる。19年度は天候に恵まれ、全国の10アール当たり収量は490キロと過去最高を記録。高単収品種の普及や排水対策の向上などが進み、天候要因だけの一時的な増加ではないとみている。

 過去最低水準の18年度から上向いた形だが、小数点以下を含めた自給率は37・82%。前年度は37・42%で、上昇は0・4ポイントにとどまった。

 農水省は、その要因にほぼ国産で賄える米の消費減退を挙げる。1人・1年当たりの供給量は53キロと、前年度に比べ0・5キロ減少し、自給率を押し下げる一因になった。

 新たな食料・農業・農村基本計画は、30年度にカロリーベース自給率45%の目標を掲げた。達成に向け、同省は「国民運動」を通じて米などの消費拡大を進め、需要が見込める麦・大豆の増産に力を入れる方針だ。

 生産額ベースの自給率は66%で、前年度と同じ過去2番目に低い水準となった。野菜の増収に伴う価格下落が響いた。

 新たに示した飼料自給率を反映しない「食料国産率」は、カロリーベースで47%。18年度から1ポイント上がった。牛乳・乳製品などの生産量増加が要因。飼料自給率は前年度と同じ25%だった。

 食料の潜在的な生産能力を表す「食料自給力」の指標のうち、米や小麦中心に作付けした場合の1人・1日当たりの供給可能熱量は1754キロカロリー。前年度より27キロカロリー増えたが、1人・1日当たりの推定エネルギー必要量2168キロカロリーは下回る。


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