[あんぐる] 被爆75年 平和の花開く 全国都市緑化ひろしまフェア(広島市)

緑化フェアのメイン会場入り口にあるフォトスポットで記念写真を撮る親子(広島市で)

 花や緑に平和への祈りを込めた緑化フェアが、被爆75年を迎えた広島市で開かれている。原爆ドームに隣接したメイン会場には現在、広島県産を中心とした300品種・12万本の花き類が並ぶ。地元農家は、広島から恒久平和の実現につながるようにと、会場を彩る花や緑の生産に励む。 広島は世界で初めて核兵器が使われた都市だ。市が把握している犠牲者はこれまでに約8万9000人。今でも多くの人が被爆の後遺症に苦しむ。事務局の光武聡一郎さん(55)は「被爆地は、原爆が投下されてから『75年は草木も生えない』と言われたこともある。たくさんの県内産の花が会場を彩る光景を見てもらえれば、平和の大切さが感じられるはずだ」と、第37回全国都市緑化ひろしまフェア「ひろしま はなのわ 2020」の開催意義を説く。

 広さ約1万3000平方メートルのメイン会場には、ニチニチソウやマリーゴールド、キキョウなどの県産花きが敷き詰められている。江田島市の村上農園代表、村上浩司さん(49)は緑化フェアにニチニチソウを1万鉢出荷した。「節目の年の緑化フェアに携われるのはとても光栄。県内の農家の祈りが込められた花や緑で会場を彩りたい」と話す。県内の農業高校6校もパンジーやビオラを生産し盛り上げた。

 

緑化フェアメイン会場に隣接する平和記念公園で千羽鶴を奉納しに訪れた女性ら。原爆ドームが静かに見守る
 会場では旧広島市民球場の外周に沿って立体花壇が並ぶ。世界遺産の厳島神社や原爆ドーム、棚田など名所をミニチュアで再現した「ひろしま百景花壇」は、県内を旅行した気分になれると来場者から好評だ。「HANANOWA」の箱文字もフォトスポットとして人気を集める。プロ野球・広島東洋カープの選手を形作った立体花壇、イザナミノミコトを囲む多肉植物の花壇など見どころは多い。

 希望と思い出ゾーンは、戦後から復興への歩みを振り返り、平和と復興のメッセージを世界に発信する。にっぽんピースガーデンでは、静岡県浜松市や神戸市などが平和をテーマに花壇を造った。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、来場者に検温を実施し、消毒液を設置している。メイン会場の他、県内4カ所に協賛会場がある。(釜江紗英)

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