世界に通じることわざの一つに、〈攻撃は最大の防御なり〉がある

 世界に通じることわざの一つに、〈攻撃は最大の防御なり〉がある▼主導権を握って攻撃し続け、相手に反撃のチャンスを与えない。攻撃は、同時に優れた防御となるということである。攻撃と防御の両方を重視した、古代中国の軍略家孫子の兵法から派生したといわれるが、勝負事に好んで使われる▼もちろん、いつまでも攻撃が続くとは限らない。相手も反撃してくる。守備にも注意を払っておかないと、攻撃の乱れを突かれて一気に攻め込まれる。〈防御は最大の攻撃なり〉もまた真だろう。守れないから攻めるしかないと踏んだか、トランプ“口撃”がさく裂した▼米中西部オハイオ州で行われた、大統領選の第1回候補者討論会である。共和党のトランプ候補は、ルールや司会者の制止を無視して、相手攻撃を繰り返した。民主党のバイデン候補も「うそつき」「最悪の大統領」などと応酬する、異例の混乱状態が続いた。直後のテレビ調査によると、7割近い有権者が不愉快に感じたという。世界をリードする大統領候補者同士が口汚く批判し合う光景は、この国が抱える問題の深刻さを物語る▼相手をやり込めても、有権者の称賛を得ることはあるまい。わめくだけの攻撃では、国民の反感を招き、「最大の防御」にはならないだろうに。

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