歴史的な年になるかもしれない

歴史的な年になるかもしれない。沈滞するスポーツ・イベント界で競馬が気を吐く。物語は続いている▼先週日曜日の秋華賞でデアリングタクトが無敗の3冠牝馬に輝いた。現役最強とうたわれる「7冠女王」アーモンドアイの3歳時をしのぐ。名門の大牧場が幅を利かせる中、北海道日高町の小牧場で誕生した馬の逆転劇。「競馬は人生の比喩ではなく、人生が競馬の比喩なのだ」(寺山修司)の名言を思い起こす▼JRAの馬券売り上げも大健闘といってよい。緊急事態宣言直後こそ前年の8割台に落ちたが徐々に持ち直し、8月以降上回って推移するまでに。無観客試合、ネット・電話購入頼みの逆風でこの成績はすごい。土日に出歩く機会が減った中年おやじたちの巣ごもり需要を捉えたか▼競馬は輸出の大号令がかかる農業より一足早く世界に飛び出した。世界最高賞金のドバイワールドカップデーをはじめ、海外の大レースで日本馬の優勝は珍しくない。欧州でデビューしたディープインパクト産駒がGIレースで勝つ。昔なら考えられなかった。そのディープ晩年の傑作、コントレイルがきょう菊花賞でやはりクラシック三冠に挑む▼同一年に牡馬、牝馬のダブル3冠は過去にない。しかも無敗で。その歴史的な瞬間を固唾(かたず)をのんで待つ。
 

おすすめ記事

四季の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは