[新型コロナ] 農泊 修学旅行にぜひ 苦境打開へ県内照準 岡山県吉備中央町

農泊の県内PRに力を入れる田中さん(岡山県吉備中央町で)

 岡山県吉備中央町で、農泊に取り組む農家らが新型コロナウイルスの影響による経営難を打破しようと、県内の小・中学校、高校の修学旅行先としてPRを始めた。利用客の半数をインバウンド(訪日外国人)に頼っていたが、感染拡大で宿泊や利用者が激減。そこでコロナ禍で修学旅行先に悩む学校に着目し、自然豊かな場所での農業体験や民泊を提案する。(鈴木薫子)

 農家らは吉備中央町農家民宿推進協議会を組織して2015年から農泊に取り組み、「県内でも早く始まった」(同町協働推進課)という。

 19年の利用客は宿泊が340人、日帰り体験が224人。うち約半数が、町がPRに力を入れていた台湾の修学旅行生などインバウンドが占めた。国内客は首都圏や関西圏からが多い。

 協議会には今年、前年比3戸増の13戸が所属する。夏場には団体予約が入っていたが新型コロナ感染拡大で相次いでキャンセルとなった。「4~9月は宿泊、日帰り体験ともに利用がなくなった」と、協議会会長で農家民宿みっちゃんを経営する田中美津子さん(68)は話す。

 対策として協議会事務局を務める町協働推進課は、8月下旬に岡山市、倉敷市の公立小・中・高の252校に農泊のパンフレットを送り、修学旅行などを提案した。1泊2日で中学・高校生は1人7500円、日帰りは1人3000~5000円。農産物の収穫や田舎料理体験、イノシシ皮を使った小物作りなどが体験できる。

 協議会は新型コロナの感染対策をまとめたガイドラインを作り、会員の農家らが実践する。町の補助で検温器も導入。コロナ禍で、修学旅行の中止を決めた学校もあり、町協働推進課の山川悠介主事は「代替案で近場の農泊にも目を向けてほしい」と期待。これまで数件の問い合わせがあり、実際に検討中の高校もある。来年以降にもつなげたいという。
 

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