ホテルがイチゴ企画 食べ放題や客室での「収穫」
2021年01月22日

イチゴを使ったスイーツのイメージ(横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ提供)

客室で楽しめるイチゴ狩り(ホテルニューオータニ幕張提供)
ホテルがイチゴをテーマにした企画を相次いで展開している。佐賀県のブランドイチゴ「いちごさん」を使ったスイーツビュッフェや、客室でイチゴ狩りを楽しめるプランを売り込む。人気の果実で利用者の拡大に期待する。……
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自立支援に農業“有効” 生活困窮者 自然触れて汗流し 8割「好影響」 会話力改善も 共済総研調査
生活困窮者の自立支援で、農作業を体験してもらうと、心身の状況やコミュニケーション力が改善したとの調査結果を、JA共済総合研究所がまとめた。厚生労働省の就労準備支援事業を受託する社会福祉法人やNPO法人などに、支援を受けた人の変化を質問。精神の状況が良くなったとの回答が8割に上るなど、農業の効果が高いことを裏付ける結果となった。
事業は引きこもりや障害などを抱える生活困窮者の就労に向けて、自治体や社会福祉法人などが就労体験の場を提供し、基礎的な能力の習得を支援している。調査は、この事業を受託する201件に行い、このうち活動に農業を取り入れた77件に支援を受けた人の変化を質問。中間集計として取りまとめた。
農作業をして良くなったとの回答が最も多かったのは、精神の状況で77%を占めた。この他、体の状況が65%、生活リズムが64%で続いた。コミュニケーション力も58%と多く、生活困窮者の自立支援に農業の効果が高いことが分かった。
調査した共済総研の濱田健司主席研究員は「農業は自然に触れながら、育てた作物が成長し、販売される過程を体験できることが良い影響を与えるのだろう」と話す。共同作業が多いため、コミュニケーション力も習得できると指摘する。
栽培する品目は野菜が中心で、作業は収穫や草取り、苗植えが多い。形式は作業請負や自主運営する農園か、その両方を組み合わせている。今後の意向では、現状維持(48%)や拡大したい(34%)と、前向きな回答が多かった。
一方、農作業などの活動を79件が「取り組んでいない」「取り組むつもりはない」と回答した。その理由としては技術がない(43%)、農地などの確保が困難(39%)、施設や機具がない(38%)ことが挙がっている。
生活困窮者の自立支援で農作業をしてもらう取り組みを広めるため、濱田主席研究員は「現場の人材育成や生活困窮者と農業をつなぐ組織への政策支援が必要だ」と指摘する。
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2021年02月21日

米需給緩和 強い懸念 JA外へ働き掛けを 自民政策検討委
自民党は26日、農業基本政策検討委員会(小野寺五典委員長)を開き、2021年産米の需給対策について議論した。議員からは需給緩和や価格下落への懸念が噴出。JAグループ以外の転作推進に向け、行政の対応を求める意見が目立った。20年度第3次補正予算と21年度当初予算案で計3400億円を計上した転作支援策が活用されるよう、現場への浸透を訴える声も相次いだ。
小野寺委員長は、同日公表された1月末時点での主食用米の作付け見通しでは価格下落の懸念があるとして、「危機感を持って対応しなければならない。本当に重要な時期だ」と述べた。……
2021年02月27日
21年産麦 供給過剰に 需要拡大が課題 農水省・食糧部会
農水省は26日、2021年産の国内産麦の需給状況を示した。小麦について、生産者の販売予定数量は86万4000トンで実需者の購入希望数量を5万トン以上上回る。大麦・裸麦でも販売予定数量が購入希望数量を上回る。国産麦は豊作傾向で余剰感が課題となっており、同日の食料・農業・農村政策審議会食糧部会では、国内麦の需要拡大が課題に挙がった。
小麦の販売予定数量が、購入希望数量を上回るのは6年ぶり。……
2021年02月27日
消費拡大へ国民運動 SNSや交流催し 農水省
農水省は2021年度から、農業・農村への理解を広げ、国産農産物の消費拡大につなげる新たな国民運動を官民で始める。昨年改定した食料・農業・農村基本計画を受けた取り組み。地域で頑張る農家の姿や農業の魅力をインターネット交流サイト(SNS)で発信し、消費者との距離を縮める交流イベントも開く。応援団として消費者に国産品を積極的に選んでもらい、食料自給率向上にもつなげたい考えだ。
「国民運動総合推進事業」として、20年度第3次補正予算、21年度当初予算案で計11億1400万円を確保した。基本計画には「農産物・食品の生産に込められた思いや創意工夫などについての理解を深めつつ、食と農とのつながりの深化に着目した新たな国民運動を展開する」と明記。これを具体化する格好だ。
同省はこれまでも、地域の魅力ある農産品の発掘・表彰などを通じ、国産農産物の消費拡大を呼び掛けてきた。新たな国民運動では、消費の呼び掛けよりも、日本の食や環境を支える農業・農村の重要性を理解してもらうことに重点を置く。「生産者の頑張る姿を見てもらうことで、国産農産物を買って農業・農村を支えていこうという機運を高めたい」(政策課)。
同事業では、SNSやテレビなどを通じ、子どもから大人までの幅広い世代に、頑張る農家の取り組みを発信する。具体的には、地域の農産物を使った加工品やメニュー開発、農業現場に障害者や高齢者雇用を受け入れる「農福連携」などを想定する。
地域の農業・農村の価値や農産物の魅力を伝える交流イベントも実施する。オンラインの収穫体験や、農村に滞在して農業体験などを行う農泊、農産物の販売フェアといったイベントを想定。消費者と農家の距離を縮めることを目指す。こうした取り組みは、JAや食品関連企業などとも連携し、官民で進める。
事業では、取り組みの人件費や広告費、イベント開催費など支払う。20年度内に事業実施主体を公募し、採択した民間団体に業務を委託する。
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2021年02月23日
就農後の収入は? 試算サイト夏にも開設 品目・面積入力で 兵庫県
兵庫県は、就農後の収入を手軽に試算できるサイトを今夏にも開設する。栽培品目や作付面積を入力すると、年間の売上高や労働時間が算出される。複数の栽培品目を組み合わせて試算することも可能にし、県は就農希望者に活用してもらいたい考えだ。
2021年度一般会計当初予算案に計上した。これまで、農業所得は実態がつかみにくく、就農後の生活設計を立てづらいとの課題があった。
サイトで入力が必要なのは、①米やトマト、イチゴといった栽培品目②各品目の作付面積③JAや直売所といった農産物の販売先――などを想定。県内でも地域ごとに販売価格に差がある品目もあるので、就農する地域の入力なども検討する。
入力後は年間の売上高や労働時間の他、資材費や販売手数料といった経費が瞬時に算出される。売上高と経費は1000円単位、労働時間は10時間単位で示すことを想定。売上高と経費から年間の収益が見通せる他、年間労働時間から必要となる労働者の人数も把握できるという。
サイトは、ひょうご就農支援センターのホームページに開設する。利用料はかからない。県は「(同サイトを通じて)就農希望者が就農後の生活設計を立てやすくなる。就農の追い風にしたい」(農業経営課)と話す。
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2021年02月22日
経済の新着記事
消費者庁・風評被害の実態調査 福島敬遠 過去最少に
消費者庁は26日、「風評被害」に関する14回目の実態調査の結果を発表した。放射性物質を理由に購入をためらう産地に福島県を挙げた割合は8%で、2013年の調査開始以来、最少だった。一方、食品中の放射性物質の検査が行われていることを知らない人は62%と過去最大を記録。同庁は、情報発信の強化やリスクコミュニケーションを進め、風評被害の払拭(ふっしょく)に取り組む方針だ。
調査は1月15~19日に、被災地域や首都圏、関西などの消費者を対象にインターネットで実施。20~60代の5176人から回答を得た。
購入をためらう産地は福島県が最多の8%だが、初めて調査した13年2月の19%からは年々減少している。この他、被災地を中心とした東北が6%、北関東が2%などとなった。
ただ、食品中の放射性物質の調査が行われていることを知らない人は、前年度に比べ15ポイント増加。食品の放射性物質に関する意識や理解は低下している。
井上信治消費者担当相は同日の会見で「1割弱の方が(震災から)10年たっても購入をためらうと回答されたことは非常に残念」とした上で、正確な情報発信などに引き続き取り組むと強調した。一方、産地を気にする理由で「食品の生産地を応援したい」を選んだ人が14%と過去最も多く、応援消費が広がりを見せている。井上担当相は「被災地の復興を応援するためにも、こうした地域の食品を選んで購入する動きが広がることを期待したい」と呼び掛けた。
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2021年02月27日
めざせ!ワイン日本一 北海道が研究拠点 北大で専門教育 地元企業寄付講座に出資
北海道などは26日、札幌市に道産ワインに関する教育研究拠点を設置すると発表した。拠点設置に先駆けて始める寄付講座には、民間企業など6者が出資。ワイン生産技術の開発・研究や生産者への高度専門教育を通じて、産地化を進める考え。地場産ワインの研究拠点を開設するのは全国でも珍しい取り組みだ。
北海道大学は4月から3年間、寄付講座として「北海道ワインのヌーヴェルヴァーグ(新しい波)研究室」を開く。……
2021年02月27日

[一村逸品] 大賞 「セミドライフルーツ」 JAふくしま未来
日本農業新聞は25日、第17回一村逸品大賞の中央審査会を東京都内で開き、大賞にJAふくしま未来の「セミドライフルーツ」を選んだ。水分が少し残った半干し状態のドライフルーツで、甘味とうま味を凝縮した。規格外品を活用して販売実績も高く、生産者の所得向上につながっていることなどが評価された。
JAの特産の果物を手軽に食べられるよう、地元企業と連携して商品化した。桃やリンゴ、キウイフルーツ、ブドウ「巨峰」など全部で9種類。
審査委員長で漫画家のやくみつるさんは「9種類あり、バリエーションに富んだ商品。受賞を震災復興のPRにも活用してほしい」と話した。
JAの数又清市組合長は「規格外品を6次化商品として販売することで農家の手取りアップにつなげられる。ドライフルーツ加工が農家のモチベーションとなり、農業の躍進や国消国産につながることを期待したい」と喜びを語った。
大賞に続く金賞には、鳥取県境港市の千代むすび酒造が製造するノンアルコール甘酒「星空舞糀(こうじ)甘酒」、山口県長門市の農村女性起業グループ「ひとまる工房」が作る「長門ゆずきちコンフィチュール」を選んだ。
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2021年02月26日

外食売上高21%減 1月、時短営業で客足激減
日本フードサービス協会が25日発表した1月の外食売上高は、前年同月比21・0%減となり、3カ月連続で前月より悪化した。新型コロナウイルス感染再拡大に伴う緊急事態宣言が再発令され、飲食店の時短による客足激減が響いた。
同協会の調査(有効回収222事業者、3万7475店)によると、ファストフードは1・4%減と、2カ月連続でマイナスだった。好調なハンバーガーなど「洋風」は2桁増と、全業態で唯一プラスだった。
ファミリーレストランは34・6%減と、前月より悪化した。このうち「焼き肉」は32・0%減と、下落幅が前月の約3倍に拡大した。
パブ・居酒屋は74・9%減と、最初の緊急事態宣言が発令された昨年5月並みの低水準だった。このうちパブ・ビアホールは79・0%減、居酒屋は73・5%減と、前月より大幅に悪化した。
同協会は「2度目の緊急事態宣言で、対象地域は酒類提供が午後7時まで制限され、飲酒業態は営業にならなかった。休業を選ぶ事業者も出ている」と、危機感を示した。
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2021年02月26日

豪にイチゴ初輸出 施設条件クリア 岐阜県・全農
【ギフ】岐阜県、JA全農岐阜、JAぎふは25日、国内トップを切って県産イチゴをオーストラリアへ輸出を始めた。昨年に同国が日本産イチゴの輸入を解禁したのを受け、進めてきた生産や選果梱包(こんぽう)施設の登録などがこのほど完了。同日、岐阜市内の県JA会館前で出発式を開いた。
輸出されるのは(株)本丸いちご本圃(本巣市)が生産した……
2021年02月26日
業務用米 再び悪化 1月販売量 前年比3%減
農水省が24日公表した主要卸の1月の米の販売数量は、前年同月から3%減となり、再び前年を下回った。緊急事態宣言の発令で業務用の販売が悪化したことが影響した。昨年12月は、巣ごもり需要の高まりで家庭用米の販売が好調で、全体の販売量は9カ月ぶりに前年を上回っていた。1月も家庭用販売は好調だったものの、業務用の落ち込みを補えなかった。
1月の中食・外食向けの販売数量は13%減となり、前月より5ポイント悪化した。……
2021年02月25日

ネギ高止まり4割高 干ばつで停滞、細物多く
ネギの相場が高止まりし、平年の4割高を付けている。夏場に長雨による生育不良が発生し、年明けも干ばつで各産地とも生育が停滞。平年よりも1割程度少ない入荷が続く。今後、適度な降雨や気温上昇で入荷は回復に向かうが、細物が多く、上位等級を中心に高値を維持する見通しだ。……
2021年02月24日
コンビニ販売5%減 1月 下落幅拡大 客単価は伸び
日本フランチャイズチェーン協会が22日発表した1月のコンビニエンスストア売上高は、既存店ベースで前年同月比4・9%減の8150億円となった。11カ月連続の減少で、前月より下落幅は拡大した。
政府の緊急事態宣言再発令でテレワークと外出自粛が進み、来店客数は13・2%減と、前月より減少幅が拡大した一方、巣ごもり需要に伴う「まとめ買い」で客単価は伸びた。……
2021年02月23日
就農後の収入は? 試算サイト夏にも開設 品目・面積入力で 兵庫県
兵庫県は、就農後の収入を手軽に試算できるサイトを今夏にも開設する。栽培品目や作付面積を入力すると、年間の売上高や労働時間が算出される。複数の栽培品目を組み合わせて試算することも可能にし、県は就農希望者に活用してもらいたい考えだ。
2021年度一般会計当初予算案に計上した。これまで、農業所得は実態がつかみにくく、就農後の生活設計を立てづらいとの課題があった。
サイトで入力が必要なのは、①米やトマト、イチゴといった栽培品目②各品目の作付面積③JAや直売所といった農産物の販売先――などを想定。県内でも地域ごとに販売価格に差がある品目もあるので、就農する地域の入力なども検討する。
入力後は年間の売上高や労働時間の他、資材費や販売手数料といった経費が瞬時に算出される。売上高と経費は1000円単位、労働時間は10時間単位で示すことを想定。売上高と経費から年間の収益が見通せる他、年間労働時間から必要となる労働者の人数も把握できるという。
サイトは、ひょうご就農支援センターのホームページに開設する。利用料はかからない。県は「(同サイトを通じて)就農希望者が就農後の生活設計を立てやすくなる。就農の追い風にしたい」(農業経営課)と話す。
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2021年02月22日
梨の収穫量2割減 主産地で天候不順 20年産
2020年産の日本梨の収穫量が17万500トンとなり、前年から3万9200トン(19%)減ったことが農水省の調査で分かった。主産地の関東で、天候不順などから収量が落ち込んだことが響いた。果実を収穫するために実らせた結果樹面積は1万700ヘクタールで、同400ヘクタール(4%)減。農家の高齢化などを背景に、減少が止まらない。
10アール当たり収量は1590キロで、前年を300キロ(16%)下回った。収穫量が全国3位の茨城、5位の栃木などで、開花受粉期の低温で着果数が減ったことや、夏場の天候不順で生育障害が多発し、収量が大きく落ちたことが影響した。茨城は1460キロで同30%減、栃木は1540キロで同37%減った。全国4位の福島も同17%減、6位の鳥取も同23%減った。
全国の出荷量は15万8500トンで、同3万5400トン(18%)減った。農家の高齢化など生産基盤の弱体化を背景に結果樹面積は減り続けており、10年間で3200ヘクタール(23%)減っている。
同省は、昨年改定した果樹農業振興基本方針で、日本梨を含む果樹の生産基盤強化に向け、生産性の向上が見込める省力樹形の導入を推進する方針を掲げた。21年度予算案には、日本梨の改植でジョイント栽培を導入する場合に10アール当たり33万円を助成するなど、果樹の支援対策事業に51億円を盛り込んでいる。
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2021年02月22日