「神戸ビーフ」「但馬牛」 脂肪の質 新指標 MUFA(一価不飽和脂肪酸)値 表示販売 4月から兵庫の3市場

枝肉の筋間脂肪のMUFA値を測定し、せり時に表示する(神戸市で)

 兵庫県産ブランド和牛「神戸ビーフ」「但馬牛」を扱う県内の食肉市場は、4月からオレイン酸など一価不飽和脂肪酸(MUFA)値の表示販売に乗り出す。和牛のおいしさに関わるとされる脂肪の“質”への関心が高まる中、従来の格付けや脂肪交雑(BMS)ナンバーに加え、新たな評価指標を打ち出し、両ブランドの脂質の良さやおいしさを訴求する。

 神戸、加古川、姫路の3市場で、4月1日以降の上場分から始める。対象は「神戸ビーフ」と「但馬牛」。日本食肉市場卸売協会によると、MUFA値を表示した本格的なせり販売は「全国で初めてではないか」という。せり時に枝肉の情報を購買者らに提示する電光掲示板に、新たにMUFAとオレイン酸の測定値を表示する。

 県内の生産者や流通業者らでつくる神戸肉流通推進協議会では2014年度から、表示販売に向けた検討を開始。県や市場と連携しながら、測定データを蓄積してきた。今回、各市場で簡易に数値を測定できる体制が整い、9割以上の生産者の賛同を得られたことから、本格的な運用に踏み切った。

 融点が低く、口溶けが良いなど、脂肪の質の高さを評価されてきた「神戸ビーフ」「但馬牛」の脂質を数値で“見える化”することで、購買者らに具体的なおいしさの指標を提示するのが狙いだ。

 同協議会は「生産者にフィードバックすることで、脂肪の質を高めるための飼養管理にも生かせる」と期待する。

 育種改良や生産者の飼養管理の技術が高まり、脂肪の「量」を示すBMSが一定のレベルに達する中、質を重視する動きは全国で加速している。

 鳥取県や長野県などは県産和牛のブランド化の認定基準にオレイン酸の含有率を採用。全国和牛登録協会は、22年に鹿児島県で開く全国和牛能力共進会(鹿児島全共)で、「脂肪の質」に関する出品区を新設するなど、新たな和牛改良の指標としても関心が高まっている。

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