[新型コロナ][届け!エール](13) 平田オリザさん 誇りを持って生産を

平田オリザさん

 基本的な野菜や米などの食料生産だけでなく、深刻な影響を受けている花や和牛の農家にも「誇りを持って生産し続けてほしい」と伝えたいです。花には人の心を癒やし、慰める役割があります。和牛など今だからこそおいしいものを食べたい人もいます。決して絶やしてはいけない食文化です。暮らしの質を支えているのです。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、食料自給率を高める大切さを実感します。農業の役割が問われています。政府による農業や地域への厚い支援が欠かせません。産業は全てつながっています。一つが壊れると、復旧がとても難しい。真っ先に大きな打撃を受けたわれわれのエンターテイメントや観光産業に携わる人も今、自らが諦めてはいけない、疲弊してはいけないのです。芸術は人を癒やし、学ぶ糧になるのです。

 悲しいことにインターネットでは汚い言葉が飛び交っています。ウイルスより人の心のさみしさが怖い。他者を攻撃し「俺が我慢しているのになぜ自粛しないのか」と同調圧力を掛けます。「一致団結」「一つになる」という言葉は一見、美しく簡単なように聞こえますが、それを支える一人一人の気持ちはみんな違って多様です。そこに私たちはもっと思いをはせる必要があります。(劇作家)
 

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