江藤農相インタビュー 政府挙げ中山間支援 多面的機能 国民理解へ

日本農業新聞などのインタビューに応じる江藤農相(12日、東京・霞が関の農水省で)

 江藤拓農相は12日、日本農業新聞などのインタビューに応じ、先の通常国会で成立した棚田地域振興法を根拠に、中山間地域に対し、農水省を含め、省庁横断の総合的な支援策を講じていく考えを示した。来年3月末に改定する食料・農業・農村基本計画にも中山間地域を守る重要性を盛り込み、食料供給だけでなく伝統や文化も含めた農村の多面的機能の発揮について国民理解の醸成に努める方針だ。

 江藤農相は「棚田地域振興法は入れ物だ。この内容をいかに充実していくかが問われる。それを根拠法にして農林水産行政も前向きに動かなければならない」と述べた。「政策がパッケージで機能して初めて、次世代に中山間地域が継承されていく」と述べ、各省との連携が重要だとした。

 中山間地域には「文化や伝統、日本人が愛する原風景があり、一度なくなったら取り戻せない」と強調。「国民にその地域がかけがえのない財産だということを分かってほしい」と話した。江藤氏は自民党の棚田支援に関するプロジェクトチームの座長を務め、先の通常国会で超党派の議員立法による棚田地域振興法の成立に尽力した。

 11日夜には農水省で就任記者会見に臨んだ。安倍晋三首相から食料自給率や自給力の強化を指示されたことを明かし「生産基盤をしっかり確保しなければならない」と強調。担い手不足を踏まえ、人材育成に注力する考えを示した。

 基本計画の見直しでは「家族経営が規模の大小に関わらず、日本の農業を支えていることに十分に留意しなければならない」と指摘。「産業政策と地域政策をセットで講じられなければならない」と述べた。

 日米貿易協定交渉の妥結後に、政府の国内対策をまとめたTPP等関連政策大綱を見直したい考えを示した。2019年度補正予算の編成も見据え「この機会に農林水産行政に使えるお金はできるだけ確保したい」と予算獲得に意欲を示した。

 農協改革を巡っては「採算が取れない所でもJAが営業を続けていることが地域を守ることに大きく貢献している」と評価。「JAグループとも密接に議論を重ねながら自己改革の取り組みに期待したい」とした。准組合員の利用規制は「組合員の判断に基づくものとする」とした党の決議や参院選公約を踏まえて対応する方針を示した。

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