[未来人材] 37歳。電気工事の経験 花き経営に生かす 品質向上 模索楽しむ 清水川幹宏さん 秋田県大仙市

リンドウの前で笑顔を見せる清水川さん(秋田県大仙市で)

 菊やリンドウを栽培する秋田県大仙市の清水川幹宏さん(37)は、就農前に携わっていた電気工事の経験を生かし、農作業の効率化を実現した。リンドウの選別作業を見直し、パート従業員2人分の仕事を1人でこなす。人件費削減につながった。清水川さんは「段取りを大切にする電気工事の経験が生きた」と話す。

 清水川さんは兼業農家の長男として生まれ、仙台市の大学に進学。卒業後は電気工事の職に就いたが、東日本大震災の発生を機に地元へ戻った。地元で何をするか。農家出身でもあり、真っ先に農業が浮かんだ。父親と同じ兼業農家になることも考えたが、専業の道を選んだ。清水川さんは大仙市の農業研修施設で2年間受講。研修後は収量の高い花きを選び就農し、今年で5年がたった。

 就農当初はパート従業員2人を雇い、1日3000本ほどのリンドウを選別していた。選別と結束で別々だった作業台を一つにし、動線を短くするだけでなく作業スペースの確保にも成功。2人を雇用していた時に比べ、人件費を年間50万円以上削減した。「効率的に早く、正確に終わらせなければならない電気工事の経験が、農業にも生きた」(清水川さん)

 一方で、花の品質は向上の余地があると考える。ベテランの花き農家に積極的に相談しながら、試行錯誤を繰り返す。「ちゃんと作っても、思い通りにいかないこともある」。農業や経営の面白さもそういったところに感じている。

 清水川さんは今後、品質を高めながら規模拡大を進める。菊を育てるハウスを今年1棟増やし、来年にはさらに2棟増やす計画もある。選別作業が機械化されている菊に魅力を感じている。

 また、産地の維持にも目を向けている。若い花き農家が増えることで地域が活性化すると考え、仲間づくりに意欲的だ。「地域に就農希望者もいるが、トマトなどに流れてしまう。農業といえば食べ物を作るというイメージがあるのかもしれない」とみているが「産地をつないでいくため、収入面も含め、花き経営の魅力を伝えていきたい」と意気込みを語る。

 農作業改革から産地改革へ。活動の幅を広げていく。(川崎学)
 

おすすめ記事

若者力の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは