農家の働き方改革 家族協定最多を更新

18年度 1%増、5万8182戸 継承・経営に効果


 家族経営協定は、家族内で休日取得や給与などのルールを決めるもの。女性が働きやすい環境づくりや農業者の働き方改革を進めるため、政府は協定を推進している。

 高齢化による離別や離農などで解消する農家が多く、近年は伸び率が1%前後だが、新規締結する農家もあり締結農家数は毎年増えている。

 同省就農・女性課は「協定締結が後継者の就農や経営継承、都市部からの配偶者の迎え入れをスムーズにするケースも多い。家族経営体を維持、継承に大きな役割を果たしている。一層の普及と協定内容の充実を図りたい」と強調する。

 政府が掲げる「20年までに締結農家数7万戸」の目標達成は難しい状況だが、農業次世代人材投資事業の優遇制度など締結のメリットを周知し、若い夫妻を中心に締結を推進していく考えだ。

 都道府県別で締結数が多かったのは北海道(5770戸)、熊本県(3831戸)、栃木県(3751戸)。前年からの増加数が多かったのは長野県(91戸、3・1%増)、宮崎県(91戸、4・7%増)、栃木県(84戸、2・3%増)。
 

締結の利点周知が重要

 

 家族経営協定に詳しい東京農業大学・五條満義准教授の話

 
 家族経営協定は個人を尊重し、経営の方向性を家族全員で決めることでそれぞれのモチベーション、経営力を高める。生産基盤の弱体化が指摘される中、協定締結で担い手の経営基盤を盤石にできる。日本農業の抱える課題解決には家族内の対話が欠かせず、協定はそのベースになる。協定を結び10年、20年たつ農家からは「普段から話し合いができ、相続時に資産の細分化が防げた」「第三者継承に前向きになれた」という声を聞く。協定の良さの理解を深めることが重要だ。
   
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