家伝法改正へ 各農場に衛生責任者

 豚コレラ(CSF)などの対策強化に向け、農水省が検討する家畜伝染病予防法改正の概要が18日、分かった。飼養衛生管理基準の徹底のため、農場ごとに「衛生管理責任者」を設置。都道府県には防疫計画の策定を求める。伝染病の発生時は、衛生管理が不十分な農家への勧告や命令を都道府県に指示できるよう、国の権限を強める方向だ。アフリカ豚コレラ(ASF)は、予防的殺処分の対象にする。

 月内に与党との調整を終え、同法改正案を来年の通常国会に提出する。

 豚コレラの発生農場では、国の飼養衛生管理基準を十分に守れていない例があった。衛生管理責任者を置くことで、情報共有や従業員教育の徹底を目指す。

 管理が不十分な農家への指導にも都道府県によってばらつきがあるため、伝染病の発生やまん延を防ぐ計画を定め、計画に基づいて指導を進められるようにする。

 予防的殺処分は、感染家畜の殺処分などの通常措置だけではまん延を防げない場合、一定地域内で感染や感染が疑われる家畜以外も含めて殺処分する措置。現行法では口蹄疫だけが対象だ。

 アフリカ豚コレラは隣国の韓国を含め、アジアで発生が拡大している。日本国内に侵入する危険性が高まっている。だが、有効なワクチンが存在せず、伝染力や致死率も高いため、まん延防止には、予防的殺処分を可能にすることが必要と判断した。

 旅行客の肉・肉製品の持ち込みによる病原体侵入を防ぐため、空港・港で検疫を担う家畜防疫官の権限強化や違反時の厳罰化なども調整している。

 経口ワクチンの散布や、周辺で感染動物が発見された農場の家畜の移動制限、早期出荷促進対策など、野生動物対策も法律に位置付け、安定的に実施できるようにする。
 

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