日米協定 規模問わず支援明記 畜産増頭強化も 政策大綱改定

TPP等総合対策本部であいさつする安倍首相(左)(5日、首相官邸で)

 政府は5日、環太平洋連携協定(TPP)等総合対策本部(本部長=安倍晋三首相)を開き、日米貿易協定の国内対策の指針となる「TPP等関連政策大綱」を改定した。中小・家族経営や条件不利地も含め、規模の大小を問わずに意欲的な農家を支援する方針を明記。畜産の増頭支援やスマート農業の推進を重視した。来年1月1日にも日米協定の発効を控える中、長期的な生産基盤の強化につなげられるかが課題になる。

 2019年度補正予算の農林水産対策費として反映する。安倍首相は「なお残る国民の不安を払拭(ふっしょく)する必要がある。国内産業の競争力強化に加えて、農林水産業の生産基盤強化に努める」と強調した。

 江藤拓農相は同日、農水省の対策本部で「必要な補正予算の確保を含め、しっかりと対応を議論し、これからの食料・農業・農村基本計画の議論にも反映していきたい」との考えを示した。

 来年1月1日に発効する見通しとなった日米貿易協定やTPPでは、特に畜産・酪農への長期的な影響が懸念される。

 大綱では基盤強化策として「肉用牛・酪農経営の増頭・増産を図る生産基盤の強化」を掲げた。畜産クラスター事業での中小・家族経営向け支援を拡充する。堆肥の活用による全国的な土づくりの展開も打ち出した。

 スマート農業の活用、輸出拡大の環境整備などにも力点を置く。一連の財源確保は「既存の農林水産予算に支障を来さないよう、政府全体で責任を持って毎年の予算編成過程で確保する」との方針を維持した。

 牛肉などのセーフガード(緊急輸入制限措置=SG)では、TPPの発動基準数量が米国離脱後も見直されず、日米貿易協定のSGと併存するため、基準数量の調整が課題。大綱では「日米貿易協定の発効後の実際の輸入状況を見極めつつ、適切なタイミングで関係国と相談を行う」とした。
 

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