江戸川柳から一句

 江戸川柳から一句。「酒と女 憎くない敵(かたき)なり」。まんじゅう怖いの類いであろうか。変わらぬ男心というと叱られるか▼何かと酒席の多い季節。江戸の人気戯作(げさく)者・式亭三馬は、酒飲みの生態を12種類に分類した。「泣き上戸」「騒ぎ上戸」あたりが代表格。面倒なのが「小言上戸」「ねち上戸」「悪態上戸」などだろう。ねちねち小言や愚痴を言い、揚げ句に悪態をつき、おいおいと泣かれた日にはたまらない。やはり愉快に笑い合う「面白上戸」が罪がない▼きょうは、100年前に米国で禁酒法が施行された日。年明けを期して、節酒や禁酒を誓った人もいようか。いや酒こそ「百薬の長」と意気軒高な辛党も多い。確かにご長寿な方ほど適度にお酒をたしなまれている印象がある。そんな飲兵衛(のんべえ)に冷や水を浴びせるニュースが年末流れた▼東大などの研究チームが、少量の飲酒でも長年続ければ、がん発症のリスクが高まると発表した。1日に1杯(日本酒1合、ビール中瓶1本、ウイスキー1杯)でも10年間飲み続ければ、食道がんになるリスクが45%、喉頭がんは22%、大腸がんは8%、胃がんは6%上昇する。がん全体で5%上がるという▼酒は毒にも薬にもなる。リスクを知って楽しみたい。当コラムを読んで「腹立ち上戸」にならぬように。

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