〈アジアの歌姫〉の突然の別れから四半世紀

 〈アジアの歌姫〉の突然の別れから四半世紀。享年42。懐かしむ特集が相次ぐ▼BS―TBSは命日の5月8日に2時間特集「テレサ・テン名曲熱唱~没後25年目の真実」を放映した。「つぐない」「愛人」「時の流れに身をまかせ」の連続ヒットで〈テレサ哀歌〉は不動の地位を築く。個人的には伊映画「道」にちなむ「ジェルソミーナの歩いた道」がいい▼歴史の激流に翻弄(ほんろう)された。31年前の天安門事件で自由化を弾圧した中国政府に失望。一時、中国ではテレサの曲が禁じられた。中国名は●麗君。先日、中国人評論家と話すと当時の最高実力者と絡め「中国には2人の著名な〈●〉がいる。学生時代、昼間は●小平の演説を聞き、夜は●麗君のカセットテープを隠れて聴いた」と明かす▼幼い頃に美空ひばりに憧れ、「リンゴ追分」をはじめ日本の歌謡曲を口ずさみながら育つ。スター歌手となりアジア中で演奏会を開き、常に日本のヒット曲もカバー。歌謡曲を広めた功労者である。一方でドリフターズのお笑い番組常連となり、お茶の間の人気も得た▼〈心だけが帰るところはきっとこの街〉と歌う「香港」。天安門事件の3カ月前にでき、テレサが大切にした曲の一つ。きのう全人代で香港の統制強化を決定。彼女の悲しみは癒えない。

編注=●はおおざとに登
 

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