[新型コロナ][届け!エール](14) あさのあつこさん 食を守る農家は希望

あさのあつこさん

 正直言うと新型コロナウイルスは都会の問題という意識がありました。近くで感染者が発生し身近なことと実感しています。

 農業は自然と接する仕事なので影響はなく、むしろ農業に向かう人が増えるんじゃないかと能天気に考えていました。ところが農業も社会のシステムに組み込まれていて、脆弱(ぜいじゃく)な社会にすごく影響を受けていると思います。

 日本が壊滅的な打撃を免れているのは、こんな時も農業を続けている人がいるから。一つの希望です。米を作る人、野菜を作る人、それがないと生活自体成り立ちません。自然と向き合う農の強みをみんなが再認識してほしいです。

 強く感じるのは食料自給率の問題です。これを機に自給率を上げていく方向にしていかないと。農業が存在する価値、農業が持っている価値、農業の重要性を捉え直す機会にし、今のシステムを変えなければ同じことが繰り返されます。

 早くも経済や株価のV字回復ばかりが心配されています。いずれは収束するでしょうが、元に戻っては何のための数カ月だったのか。経済の問題に引き込まれてしまうのではなく、農業の役割を認識し、何が日本にとって必要なのかを考え続けていかなければならない。私たちにとって何が必要か。今が岐路かなと思います。(作家)
 

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