旅行代金割安に地域の観光促進 日航と連携、農協観光が商品企画
2020年11月25日
農協観光と日本航空は、岡山、島根、広島各県の3空港を往復するチャーター便での周遊、遊覧飛行企画の販売を始めた。企画は2021年1月24日に実施する。各空港で旅行客を乗せて飛行機の稼働率を上げて利益率を高めて旅行代金を抑え、近隣地域への観光促進を狙う。JAグループ広島が後援。隣県を1日で結ぶチャーター便企画は日本航空では初。
チャーター便の飛行機には、新型コロナウイルスの影響で就航本数が減った国際線のボーイング737を活用する。
岡山桃太郎空港を起点に、島根県の出雲縁結び空港から広島空港へのルートを1日で往復する。岡山からの乗客が島根で観光する間、島根からの乗客を広島へと運び、県内観光を案内。その間、広島空港発着で遊覧飛行をする。
島根では出雲大社を観光する。広島では尾道水道へのクルーズなどを用意している。広島からの遊覧飛行は、プロ野球・広島東洋カープ選手OBとの応援フライトを予定する。
飛行機が1日中稼働することで空港での待機時間がなくなり、利益率が高まる。このため旅行代金は農協観光広島支店によると、通常より2割ほど低く抑えられている。同支店は「コロナ禍の中、安全・安心で利用しやすい旅行を提案して、観光振興と地域間のコミュニケーションにつなげたい」としている。
農協観光はこの他、日本航空グループと連携し、21年1月1日に宮城県の仙台空港発着の元日遊覧飛行や、1月21~23日に福島空港と沖縄・那覇空港を結ぶチャーター便企画を販売している。
岡山、島根、広島3空港往復 チャーター便稼働率高く
チャーター便の飛行機には、新型コロナウイルスの影響で就航本数が減った国際線のボーイング737を活用する。
岡山桃太郎空港を起点に、島根県の出雲縁結び空港から広島空港へのルートを1日で往復する。岡山からの乗客が島根で観光する間、島根からの乗客を広島へと運び、県内観光を案内。その間、広島空港発着で遊覧飛行をする。
島根では出雲大社を観光する。広島では尾道水道へのクルーズなどを用意している。広島からの遊覧飛行は、プロ野球・広島東洋カープ選手OBとの応援フライトを予定する。
飛行機が1日中稼働することで空港での待機時間がなくなり、利益率が高まる。このため旅行代金は農協観光広島支店によると、通常より2割ほど低く抑えられている。同支店は「コロナ禍の中、安全・安心で利用しやすい旅行を提案して、観光振興と地域間のコミュニケーションにつなげたい」としている。
農協観光はこの他、日本航空グループと連携し、21年1月1日に宮城県の仙台空港発着の元日遊覧飛行や、1月21~23日に福島空港と沖縄・那覇空港を結ぶチャーター便企画を販売している。
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組合員加入運動に力 正准で新規500人超 福島・JA会津よつば
JA会津よつばは、組合員加入運動に力を入れる。5年、10年後も農業が持続でき、安定した農畜産物の生産と農家所得の向上、次世代を担う青年後継者や女性農業者らとのメンバーシップの強化を図り、農業の活性化を目指すため、正組合員の拡大拡充運動を展開。事業利用者にも「農業のよき理解者」や農業を共に盛り上げるサポーターとして、准組合員への加入を促進している。昨年12月末で、正組合員への新規加入者が171人、准組合員への新規加入者が337人に上った。
加入運動は、本店の総務課が統括。……
2021年01月16日

施設キュウリで 葉面積指数を活用 収量予測めざす 愛知・JA西三河
施設キュウリを栽培する愛知県のJA西三河きゅうり部会は、40人の全部会員が圃場(ほじょう)に葉面積指数を計測するLAI計測センサーを設置した。施設キュウリの生産者が導入するのは全国でも珍しい。樹勢やかん水の目安に役立て、将来的には収量予測への活用を目指す。
LAI計測センサーは植物群落の上下に照度センサーを設置し、上下の散乱光を採光する装置。葉が繁茂する状態によって上下の散乱光の光量比が変わる原理を活用し、自動で継続的に葉面積指数を計測する。静岡県農林技術研究所のトマトでの研究成果を基に、キュウリの葉面積指数を計測できるようにした。
センサーは昨年12月、開発したIT工房ZやJAあいち経済連、JAの担当者が圃場を巡回して設置作業に当たった。
農水省2019年度スマート農業技術の開発・実証プロジェクトを通じて実用化した装置で、新型コロナウイルスの影響を克服するための「経営継続補助金」を活用して全部会員が導入。産地全体でスマート農業を加速化させる。
JA営農企画課の大島健一課長補佐は「産地全体の栽培技術の高度化を図ることができる。LAI計測データを使って収量を予測し、販売にもつなげていきたい。他品目への応用にも期待している」と話す。一部の部会員は、生育の最適化に向けて排液カウンターや流量センサーの取り付けも行った。
部会は15年から、他産地に先駆けて部会全体で農業用情報通信技術(ICT)ツールを積極的に活用。導入以後、10アール当たりの収量・販売金額は約15%向上した。技術力の高い農家による栽培環境・肥培管理のノウハウを共有し、産地のレベルアップを図っている。
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2021年01月15日
焼け焦げたがれき、白い花束、線香のにおい、手を合わせる人
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2021年01月15日

5G 地方展開いつ? 中山間地こそ「スマート」必要
中山間地の農家が、スマート農業を使いこなすのに必要な第5世代移動通信システム(5G)を利用できないのではないかと、不安視している。人口が少ない地域は通信会社の実入りが少なく、電波網の整備が後手に回りがちだ。自治体主導で必要な基地局を建てる手もあるが、1基数千万円かかるなど負担が重い。「条件不利地こそ先進技術が必要だ」──農家らはスマート農業推進を叫ぶ国の姿勢をいぶかる。(木村隼人)
技術導入したいが 環境整わず 佐賀県嬉野市
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現在の携帯電話さえつながらない「不感地域」は全国に残っており、約1万3000人(総務省調べ、2018年度末)が不便を強いられている。総務省東北総合通信局によると、東北地方が最も不感地域が多いという。
工事期間、費用基地局開設に壁
嬉野市は総務省の「携帯電波等エリア整備事業」などを使いながら改善を進めるが「基地局を一つ開設するのに8000万円近くかかる」(市担当者)こともあり、早急な解決は難しい。
農水省九州農政局のスマート農業担当者は「効果的に普及させるためにも高速通信は不可欠。山間部などの通信環境を整えることは必要だ」と指摘するが、通信網整備の所管は総務省となるためか、具体的な改善策については口をつぐむ。
整備の遅れについて、ある通信大手は「5Gネットワークの全国整備には膨大な数の基地局が必要で、長期工事と多額の投資を伴う」とコメント。別の企業も「山間部では基地局整備に必要な光ファイバーなど伝送路の確保が難しい」とする。
だが嬉野市の田中さんは「中山間農業の課題解決のためにもスマート農業は必要。本気で普及を考えるなら、通信環境を早期に改善してほしい」と訴える。
<ことば> 5G
次世代の通信規格。日本では2020年3月からサービスが始まった。大容量・高速通信が可能。最高伝送速度と通信精度は現行(4G)の10倍。一方で、5Gが使う高周波数帯は障害物に弱い。波長が短く通信範囲が狭い特性があり、従来より多くの通信基地が必要になる。
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2021年01月15日
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なくそうコロナ差別 「シトラスリボン」で運動 愛媛・JA松山市
JA松山市CS(顧客満足度)向上委員会は、新型コロナウイルス感染者や医療従事者への差別をなくす運動「シトラスリボンプロジェクト」に乗り出した。全職員が各自でリボンを作り、制服の胸元や各職場内に掲示して賛同の意を示す。今後は来店客にもキットやリボンを配り、地域への波及効果も期待する。
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2021年01月18日

冷食販路拡大に注力 各産地野菜の特色生かす ホクレン×JA宮崎経済連 共同開発
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ホクレンは、道内外の協力企業でミックスベジタブルやカットポテト、カボチャなど道産野菜を使った冷凍食品を製造し、販売する。……
2021年01月17日

所得向上、労働力不足対応…提案通じ農家に貢献 TAC大会表彰
JA全農が14日にオンラインで開いたTACパワーアップ大会の発表で、受賞JAは地域に応じた提案を通じ農家の所得向上や課題解決に貢献していると報告した。新型コロナ禍を受けた労働力不足対応や多収品種の普及、コスト減・省力化、スマート農業活用などを支援。TACは行政や他団体との連携でもリーダーシップを発揮している。
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2021年01月16日

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2021年01月16日
全農TAC大会 JAぎふ最優秀
JA全農は14日、地域農業の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC=タック)の活動成果を共有する2020年度の「TACパワーアップ大会」をオンラインで開いた。全国のJAが、TACによる新型コロナウイルス禍での労働力支援やスマート農業の推進など、環境変化に柔軟に対応した活動や提案を報告。最優秀のJA表彰全農会長賞に岐阜県JAぎふを選んだ。
大会は13回目。コロナ対策として発表も含めオンラインで行った。全農によると19年度は全国235JA、1644人のTACが活動を展開。6万9000人の担い手を訪問し、面談は58万7000回に達した。……
2021年01月15日

農家に“ありがとう” みんなで伝えよう 全農 「食の応援団」 虹のコンキスタドール 的場華鈴さん
JA全農の「食の応援団」を務めるアイドルグループ、虹のコンキスタドールのリーダー、的場華鈴さん(20)が、日本農業新聞のインタビューに応じた。応援団の活動で国産農畜産物のおいしさを知る一方、農家が消費者の感謝の気持ちに触れる機会が少ないことに驚いたという。得意なインターネット交流サイト(SNS)を通じ「農家や食への『感謝』を盛り上げたい」と力を込める。
農業の経験はなく、小さい時の帰り道に畑で作業している農家に「こんにちは」と声を掛けたくらい。……
2021年01月15日
環境・所得に配慮を みどりの食料システム戦略 意見交換で全中会長
農水省は1月から、農業の生産基盤強化と環境負荷の軽減を両立する技術・生産体系「みどりの食料システム戦略」の策定に向け、農家や団体などとの意見交換会を進めている。14日に行ったオンライン会合には、JA全中の中家徹会長が出席。……
2021年01月15日

ドラレコ記録を提供 犯罪解決へ県内初協定 宮城・JA古川と県警
JA古川は、業務車両に設置したドライブレコーダーの記録データを宮城県古川警察署に提供する。地域の犯罪や事故の早期解決に協力して、安全・安心な地域社会の実現を目指す。14日、JAと同署は協定を大崎市の同署で締結した。同署によると、県内で同様の協定を締結したJAは初。同署が事業所などとこのような協定を結ぶのも初めて。
JAがドライブレコーダーを設置するにあたり、同署に協定締結を提案した。……
2021年01月15日

「農業男子×総選挙」広報大使 初舞台Bリーグ会場 JA東京グループ
JA東京中央会は、男子プロバスケットボールのBリーグに所属する「アルバルク東京」と協力して東京農業PRの強化に取り組む。東京都立川市のアリーナ立川立飛で開かれたホームゲームでは、「農業男子×総選挙」で東京農業広報大使となった3人の若手農家が、初舞台として試合前のコートに登場した。
JA東京グループは今シーズン(2020年10月~21年5月)、ホームゲーム開催時に同チームの選手ら……
2021年01月14日

茶 需要増へ奔走 JA京都やましろ
京都府最大の茶産地を抱えるJA京都やましろが、茶の需要拡大に奔走している。新型コロナウイルス禍などで茶価が大きく低迷する中、苦境に立つ生産者を支えようと、主力の碾茶(てんちゃ)を使う抹茶で、大手食品メーカーや地元菓子店などへの売り込みを強化する。担当部署だけでなく支店の信用共済渉外担当も営業活動を展開。二十数件の契約につなげるなど、販路を徐々に広げている。(加藤峻司)
コロナ禍で価格低迷 ブランド「抹濃」商品化
京都は玉露、碾茶といった高級品の生産量が多いが、茶の需要は高級品を中心に減少している。……
2021年01月12日