富山で鳥インフル 14万羽殺処分 16県目
2021年01月24日
農水省と富山県は23日、同県小矢部市の採卵鶏農場で鳥インフルエンザの疑似患畜を確認したと発表した。県は同日から採卵鶏約14万1000羽の殺処分など防疫措置を始めた。高病原性と確認されれば今季38例目で、同県の農場での発生は初めて。全国では16県目となる。
発生農場では、22日に約2000羽の死亡を確認して通報。23日午前8時に高病原性の疑いがあるH5亜型と判定した。県や自衛隊など720人態勢で殺処分を始めた。県によると、3、4日かかる見通しという。
発生農場から半径3キロ圏内の移動制限区域には養鶏場はないが、半径3~10キロの搬出制限区域には4戸が約72万3000羽を飼育している。
同日は宮内秀樹農水副大臣が新田八朗知事とウェブ会談で対応を協議。鳥インフルエンザ防疫対策本部で、野上浩太郎農相は飼養衛生管理基準の徹底を訴え、勧告や命令を経ても「基準を順守しない者に対して、県による命令違反者の公表を実施するよう国が指示するなど、家畜伝染病予防法に基づく措置を厳格に適用していく」と強調した。
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米の消費減少の要因の一つが、「米は太る」といった健康に関するマイナスイメージだ。しかし、米は健康的な体づくりには欠かせない食べ物。スポーツ選手をターゲットとし、米を売り込む動きが出てきた。
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2021年03月05日
広域捕獲 国が支援 鳥獣特措法改正で骨子案
自民党が議員立法に向けて検討している鳥獣被害防止特別措置法改正案の骨子案が4日、判明した。都道府県が市町村の枠を超えて広域的に捕獲を進める際に、国が財政支援を行うことを明記。猟銃所持許可を更新する際に必要な技能講習の免除特例の延長や、捕獲した鳥獣の有効利用の促進強化も盛り込んだ。
特措法は2007年に議員立法で成立し、今国会で4回目の改正を目指している。……
次ページに骨子案のポイントの表があります
2021年03月05日

[米のミライ](6)加工用米 産地と地元実需 協力 活用の裾野広げる 新潟、熊本県
「パンやカップ麺のように、手軽に食べてもらえる商品にしたい」。JA熊本経済連は、県産の加工用米を使った冷凍米飯を売り込む。ご飯を炊く手間から国内の精米消費量が落ち込む中でも、電子レンジで調理できる商品ならば、消費者の簡便ニーズに応えられると商機をみる。
2009年から冷凍米飯事業に乗り出し、現在の「熊本県産こだわり炒飯」は、焼き豚やニンジンなど県産品の利用にこだわった5種類を展開。……
2021年03月04日

[米のミライ](5) 地産地消 生産者自ら積極PR 官民連携で手応え 北海道深川市 ふかがわまい生産組合
米の消費量が落ち込む中、各主産地が販路拡大を模索する。北海道は、府県産米から北海道米への消費の切り替えを進める「米チェン!」運動など、地産地消を強力に展開してきた。現在、道民の9割近くが地元の米を食べている。
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2021年03月03日

[震災10年 復興の先へ] 「戻らない」5割 避難先での生活定着 復興庁など 福島県4町住民意向調査
東京電力福島第1原子力発電所事故の影響を受ける双葉、大熊、富岡、浪江4町の住民のうち、避難先から「戻らない」と考える人が5割を占めることが復興庁などの2020年度調査で分かった。19年度と比べて4町とも帰還した住民は増えているが、戻らない人の割合の方が依然高い。既に避難先での生活が定着し、帰還しにくい人が多いことが背景にある。
「戻らない」の割合を町別にみると、双葉町が62・1%、大熊町が59・5%、富岡町が48・9%、浪江町が54・5%。いずれも19年度調査とほぼ同じ水準のまま変わっていない。
帰還しない理由は、富岡町では「既に生活基盤ができている」が最多の60・1%。大熊、浪江各町も同様に最多だった。双葉町も「避難先で自宅を購入し、今後も住む予定」がトップだった。避難生活が長期化する中、仕事が定着したり、友人が増えたりしたことで、元の町に戻るのを見合わせるケースは多い。
一方、4町とも帰還するかどうか「まだ判断がつかない」が2割程度いた。帰還を判断するのに必要な条件として多く挙がったのが医療・介護施設の確保。「医療・介護の復旧時期のめど」が最多の56・8%だった浪江町を含め、各町とも同様の回答がトップだった。
避難指示が一部解除された大熊、富岡、浪江各町は、いずれも10%未満ながら「戻っている」との回答があった。最も高かったのは富岡町の9・2%で、前年度から1・7ポイント増えた。各町とも19年度を上回った。
帰還を決めた理由は「(帰還先の)生活は気持ちが安らぐ」が多く、浪江町は68・8%、富岡町は52・4%だった。大熊町は「役場機能が再開した」が最多の43・5%。故郷を思う気持ちに加えて、行政機関が機能していることが帰還の動機になっている。
今回の調査は4町に加えて、川俣町山木屋地区も対象。「戻っている」との回答は37・8%で、19年度調査と同様に一定数が帰還している。避難指示区域が解除されていることも影響しているとみられる。
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2021年03月03日
コロナ下販促支援 2次募集 7月末分まで対象に 農水省
農水省は、新型コロナウイルス禍で売り上げが2割以上落ち込んだ農産物の販売促進活動を支援する「国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業」の2次募集を行う。近く募集を始め、締め切りは4月上旬とする方針。4月中下旬から7月末までの取り組みを対象とする。
2020年度第3次補正予算で250億円を計上した事業だが、緊急事態宣言の再発令による影響なども踏まえ、21年度も支援することにした。……
2021年03月02日