茶の無人摘採機  最適位置を検知走行 満載⇨通路待機 熟練者並み腕前 松元機工

無人で作業する摘採機(鹿児島県南九州市で)

 農機メーカーの松元機工は、茶の無人摘採機の受注を始めた。位置情報を得る衛星利用測位システム(GPS)は使わず、センサーで茶園への最適な侵入位置を確認する。収穫した茶葉が満載になると作業を中断し、通路側に移動して待機する。監視は必要だが、熟練者並みの作業が可能。搭乗して繊細な作業に気を使い続けるといった負担が軽くなる。価格は本体代とは別に、200万円弱としている。

 無人摘採機は、運転席のタッチパネルで茶園が広がっている方向を選択し、作業する茶畝(茶樹の列)の数を入力して設定。運転席から降りて、機体のスイッチを押すと動作する。安全対策も備える。茶畝の中心から隣の茶畝の中心までが1・8メートルの茶園に対応する。鹿児島県など平たん地の茶園で一般的な規格だ。無人摘採機は作業している畝を出て隣の畝に移る際、90度回転して一定距離を進み同方向に90度回転し作業を続ける。茶畝は左右に蛇行していることもあるがセンサーで検知して適切な位置を通る。収穫した茶葉が満載になると、摘採を中断して通路側へ移動。積み込み後に作業を再開すると、摘採途中だった茶畝で作業を再開する。

 同社と鹿児島県農業開発総合センター、日本計器鹿児島製作所で共同開発した。GPSを使わない理由として、同センター茶業部の深水裕信栽培研究室長は「茶の摘採では5センチのずれが影響する。衛星情報は誤差が大きい」と説明する。

 作業の精度は高く、木に傷を付けず、収穫した茶葉の状態も良い。南九州市の農家で競う摘採競技会に参加し、1位を獲得した。作業時速は2キロ。旋回に時間がかかり、人による運転時よりやや稼働時間は長くなる。「1時間当たり50アールの作業を、多い時期は8時間続けることもある」(深水室長)ため、軽労化への貢献は大きいとみる。

 

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