日米交渉 事務級協議は平行線 農産品開放自動車巡り 首脳会談へ なお攻防

 日米両政府は米ワシントンで21日(日本時間22日)、貿易協定交渉の事務レベル協議を開いた。米国側は農産品で、環太平洋連携協定(TPP)加盟国との競争が厳しくなっていることを受けて、早期の市場開放を改めて求めたが、日本側は米国が課す自動車などの関税撤廃が必要だと主張。議論は平行線だった。今後の首脳会談に向けた閣僚交渉で、政治レベルの攻防が続く。

 事務レベル協議は、米通商代表部(USTR)で約3時間開かれた。日本側は内閣官房TPP等政府対策本部の梅本和義首席交渉官と渋谷和久政策調整統括官、米国側はUSTRのゲリッシュ次席代表とビーマン代表補が出席した。

 トランプ大統領らは、農業団体の不満を背景に、早期にTPPなどの水準の市場開放と合意を目指す。米国側は今回の協議でもこうした姿勢で市場開放を迫った。

 一方、日本側は協議で、輸入枠なども含めてTPP水準を超える譲歩は受け入れられない姿勢を改めて指摘。その上で、米国側がTPP水準を求める場合、米国の自動車関税などでTPP水準を望む意向を伝えた。米国はTPPで、自動車など工業製品の関税を最終的に撤廃することで合意していた。

 ゲリッシュ次席代表は協議中、日米の主張について「互いにかなり開きがある」との認識を示した。自動車などの関税撤廃には難色を示したとみられる。日本側は、物品交渉は関税区分の細目(タリフライン)で全貿易品目9000品目以上の交渉が必要で、時間がかかることにも言及。早期合意に前のめりになる米国側をけん制した。

 協議では、双方の関心分野である農業や自動車をはじめ物品の現行の関税率やTPPの合意内容などを確認。こうした確認作業は今後も継続する。両政府は首脳会談前に予定される閣僚級交渉で、交渉を本格化させる構えだ。

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