玄米手軽さで再脚光 専用品種「金のいぶき」 炊飯器OK

玄米に特化した「玄米食堂あえん」の定食(東京都墨田区で)

白米と同じように炊ける玄米や、手軽なパックご飯

 健康志向の消費者を中心に支持されてきた玄米に、手軽さが加わって人気が高まっている。「金のいぶき」など玄米食の専用品種や、白米と同じように炊ける玄米が続々と登場。コンビニおにぎりや外食などの業務用にも利用が広がる。栄養豊富だけど、炊くのが面倒──そんな玄米のイメージが変わりつつある。

 「金のいぶき」は、宮城県が開発。γアミノ酪酸(GABA=ギャバ)や食物繊維などが豊富で、もっちりした食感に加え、炊飯のしやすさが特徴だ。炊飯時に吸水する入り口となる、胚芽部分の大きさが通常の玄米の約3倍。吸水しやすく、炊飯器の「白米モード」で炊ける。

 ローソンは昨年から、健康関連食品を販売するナチュラルローソンで「金のいぶき」を使ったおにぎりを販売し、ファミリーマートも期間限定でおにぎり原料に採用するなど、業務用に浸透する。

 家庭用の2キロ袋やパックご飯の販売も好調で、他県産も含む「金のいぶき」の販売量は今年上半期で昨年1年間分に到達したという。JA全農みやぎは「生産が需要に追い付かない状況」と話す。

 パックご飯で、中食需要もつかんでいる。ベンチャー企業「結わえる」(東京都千代田区)は、独自製法の「寝かせ玄米」のパックご飯(180グラム)の販売が累計500万パックを突破した。女優やモデルが紹介したことで、「30、40代の女性の利用が最も多い」(同社)。
 

吸水改善 蝋層除く加工 外食に好評


 玄米は、ビタミンや食物繊維を豊富に含む。ただ表面が蝋層(ろうそう)で覆われ、炊飯時に吸水しにくいという難点がある。

 東洋ライスが独自技術で蝋層を取り除いた「金芽ロウカット玄米」は、2018年度の販売量が前年比65%増の2800トンと急拡大した。昨年9月からローソンがおにぎり原料に使い、外食チェーン「ぎょうざの満洲(まんしゅう)」(埼玉県川越市)でも提供する。東洋ライスは「おいしさと炊きやすさで知名度が高まり、ここ1、2年で外食にも広がってきた」という。

 モスフードサービスは11月、JR錦糸町駅(東京都墨田区)直結の商業施設に、玄米に特化した定食やおにぎりを提供する「玄米食堂あえん」の2号店をオープンした。蝋層を磨く特殊技術で、炊飯しやすく食べやすい食感にしている。JR大宮駅(さいたま市)構内の1号店では、「女性だけでなく、健康を意識したサラリーマンにも選ばれている」という。
 

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは