牛肉の中国輸出 4月 習氏訪日までに 来月にも施設調査 両政府 再開へ調整

 日中両政府が、4月にも予定される中国の習近平国家主席の訪日までに、日本産牛肉の中国への輸出再開を目指していることが25日、分かった。農産物の輸出拡大を目指す日本は、牛肉需要が増えている中国への輸出再開が課題となっている。中国政府の担当者が2月にも来日し、輸出用の食肉処理施設などの現地調査をする。調査の第1弾は鹿児島、宮崎両県の計4施設とする方向で調整している。

 中国政府は、日本で牛海綿状脳症(BSE)が発生した2001年から日本産牛肉の輸入を禁止していたが、生後30カ月以下の牛の骨なし肉については昨年12月に解除した。ただ、再開に向けては、処理施設の認定条件などを詰める必要があった。

 関係者によると、習氏の訪日までに輸出再開の環境を整えるため、中国側から現地調査の打診があった。食品安全管理体制の評価が目的という。

 日本はまず、全国で輸出量が多い順に上位4施設を選ぶ方針。内訳は鹿児島県が3、宮崎県が1。いずれも米国と欧州連合(EU)の両方に牛肉を輸出できる認定を受けており、輸出実績と衛生管理の水準を考慮した。

 中国政府の担当者が2月中旬にも来日して現地調査を予定する。併せて検疫・検査関係の施設や肉牛農家なども訪れ、日本側と輸出条件についても協議する見通しだ。輸出可能な施設を増やすため、日本は第2、第3弾の現地調査を中国に要請している。

 中国への牛肉輸出再開は、安倍晋三首相が20日の施政方針演説で言及するなど、政府が推進する農産物の輸出拡大の切り札的なテーマとなっている。

 一方、中国側も、所得の向上や、アフリカ豚コレラ(ASF)まん延の影響によって、国内の牛肉消費が急増している。特に和牛は訪日中国人に人気がある。習氏の訪日を契機とした輸出再開で、両国の友好を演出する狙いもあるとみられる。
 

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