災害が相次ぐ

 災害が相次ぐ。令和初の「歌会始の儀」でも被災地への思いが伝わる▼今年のお題は「望」。この1字を用い詠む。17年ぶりに出席された皇后さまは〈災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす〉。被災地でボランティアなど復旧作業に励む若い人たちを頼もしく思う気持ちを込められた。秋篠宮妃紀子さまも〈高台に移れる校舎のきざはしに子らの咲かせし向日葵(ひまはり)望む〉と詠む▼〈学舎(まなびや)にひびかふ子らの弾む声さやけくあれとひたすら望む〉。即位後初めて披露された天皇陛下の歌は、訪問先の学校や施設で出会った子どもたちの声が響き渡る情景を表す。〈さやけく〉に、優しく温かなまなざしがある。いずれも輝く未来に期待を込められた▼入選者で唯一の農家、埼玉の若山巌さんの歌は〈百アールの田圃(たんぼ)アートの出来映えを眺望するに櫓(やぐら)を組みぬ〉。ラグビーW杯日本代表らを描いた田んぼアートの記事から着想した。〈桜の戦士〉の活躍は日本中に感動と勇気を与えた。ニュース性と農にこだわる若山さんの思いが、晴れの舞台でのお披露目に結び付く▼来年のお題は「実」。実は年明け、中家徹JA全中会長も今年の漢字に「実」を挙げ、きのうの会見でも言及した。今年こそは実り多き平穏な日々を。共通の願いでもあろう。
 

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