バター輸入枠 初の縮小 業務用低迷で在庫増 国産切り替え促す 農水省

 農水省は25日、バターの2020年度の輸入枠を1月の当初計画より6000トン縮小し、1万4000トンにすると発表した。新型コロナウイルス禍で国産生乳のバターへの仕向けが進んだが、業務需要の不振で国内在庫が積み上がっていることを踏まえた。バターの輸入枠の縮小は、乳製品輸入の国家貿易枠を設定した17年度以降初めて。同省は、実需者に輸入品から国産への切り替えを促していく。

 バターは7月末の国内在庫が前年比41%増の3万9000トンと、適正とされる2・5カ月分の需要量2万2000~2万3000トンを大幅に超えている。

 5月時点では、輸入枠を当初予定の2万トンに据え置いていたものの、それ以降、国産の在庫消化が進んでいなかった。9月までに既に1万2000トンが入札済みのため、残りの8000トンの扱いが焦点となっていた中で、今回、枠削減を判断した。

 同省は、枠を削減しても年末の最需要期には安定的に供給されるとの見通しも示した。「従来輸入品を使っていた実需者へ、国産の使用を促していく」(牛乳乳製品課)とする。

 新型コロナウイルス禍で3~5月に業務用の牛乳や生クリームの需要が大きく減ったことで、生乳が保存の利くバターと脱脂粉乳の製造に仕向けられた。

 バターは業務用の比率が8割弱と高く、一部は消費が好調な家庭用の増産に振り向けられたものの、外食や洋菓子店、土産物店などの不振で全体の消費が大きく低迷している。

 脱脂粉乳は、7月末の在庫が8万5000トンに上り、バター同様に積み上がっている。しかし、輸入枠は5月時点に750トンへと大幅に縮小しており、今回は据え置くとした。

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