事務所の移転について
平素は、日本農業新聞の事業運営につきまして、格別のご高配を賜り厚くお礼申しあげます。このたび「日本農業新聞 本社ビル」の竣工に伴い、下記のとおり仮事務所から移転することとなりましたのでご案内申しあげます。
今後とも一層のご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申しあげます。
1.新所在地
〒110-8722 東京都台東区秋葉原2番3号
2.電話番号・FAX番号
電話番号・FAX番号に変更はございません。
電話番号 03-6281-5801(代表)
FAX 03-6281-5851
3.業務開始日
(1)役員室、総務企画局、業務局、広報局、東京支所、読者相談室
(仮事務所 住所:東京都千代田区一番町23-3)
令和2年11月24日(火)
(2)編集局、論説委員室、広告部 制作
(仮事務所 住所:東京都中央区築地3-5-10)
令和3年1月4日(月)
※仮事務所ごとに業務開始日が異なります。
(この件に関するお問い合わせ先)経営企画部 TEL 03-6281-5801
今後とも一層のご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申しあげます。
1.新所在地
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電話番号・FAX番号に変更はございません。
電話番号 03-6281-5801(代表)
FAX 03-6281-5851
3.業務開始日
(1)役員室、総務企画局、業務局、広報局、東京支所、読者相談室
(仮事務所 住所:東京都千代田区一番町23-3)
令和2年11月24日(火)
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(仮事務所 住所:東京都中央区築地3-5-10)
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(この件に関するお問い合わせ先)経営企画部 TEL 03-6281-5801
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農業試算 「予定なし」 RCEP承認案 参院審議入り
日本と中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国による地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の承認案が21日、参院本会議で審議入りした。野上浩太郎農相は、同協定による農林水産業への影響の試算を「行う予定はない」と説明。米や牛肉などの重要品目を関税撤廃・削減の対象から除外し、「国内農林水産業への特段の影響はない」ためだとした。共産党の紙智子氏への答弁。
野上農相は、協定による野菜や果実の関税撤廃について①関税率が比較的低い②品質面から需要が低い──ことなどから「撤廃されても国産価格などの競争条件は大きく変わらず、輸入増は想定しにくい」と説明した。……
2021年04月22日
RCEPの影響試算 農業一人負けが続く 東京大学大学院教授 鈴木宣弘氏
合意された東アジア中心の地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の影響についてわれわれが行った暫定試算の結果、日本の国内総生産(GDP)増加率が2・95%と突出して大きく、中国・韓国もわずかに増加するものの、東南アジア諸国連合(ASEAN)とオセアニア諸国はGDPが減少することが判明した。
つまり、日本がASEANなどの「犠牲」の上に利益を得る、日本の一人勝ちの構造が見えてくる。さらに、日本全体の利益ではなく、日本の中では、自動車の一人勝ちと農業の一人負けの様相を呈している。
農業への影響は軽微との大方の指摘に反して、われわれの試算では、農業生産の減少額は5600億円強に上り、米国抜きの環太平洋連携協定(TPP11)の1・26兆円の半分程度とはいえ相当な損失額である。かつ、RCEPでは野菜・果樹の損失が860億円と、農業部門内で最も大きく、TPP11の250億円の損失の3・5倍にもなると見込まれる。
一方、突出して利益が増えるのが自動車分野で、RCEPでは、TPP11よりもさらに大きく、約3兆円の生産額増加が見込まれる。これは、日本の貿易自由化の基本目標が「農業を犠牲にして自動車が利益を得る構造」だとかねて指摘してきたことが、RCEPでも「見える化」されたことになる。
なお、政府は日本の農業生産量は変わらないと試算しているが、これは関税が撤廃されても、それによる生産量の減少がちょうど相殺されるように生産性が向上する、つまり、そういう政策が打たれるので生産量は変化しないというメカニズムの産物である。「影響がないように対策するから影響はない」と言っているだけで影響試算とは言えない。
さらには、種苗の育成者権を強化し、農家の自家増殖の権利を制約することを義務化する法整備を日本が強く求めたが、各国の農民・市民の猛反発で実現できなかった。これが意味するのは、世界的な反発で他国には押し付けられなかったことを国内では種苗法改定でやってしまったという事実である。
今こそ、日本と世界の市民・農民の声に耳を傾け、「今だけ、金だけ、自分だけ」の企業利益追求のために、国内農家・国民を犠牲にしたり、途上国の人々を苦しめたりする交渉を再考する必要がある。
保護主義(銅)自由貿易・規制改革でない。市民の命と権利・生活を守るか、一部企業の利益を増やすかの対立軸だ。「自由貿易・規制改革」を錦の御旗にして、これ以上市民の命・権利と企業利益とのバランスを崩してはいけない。これ以上日本政府・企業が「加害者」になってはいけない。
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2021年04月20日
農地特区延長法案 目的・効果 参院でただせ
一般企業による農地取得の特例措置を延長する国家戦略特区法改正案が衆院を通過した。特例の必要性や効果を巡る政府の答弁には与党も疑問を呈した。だが3時間の審議で可決。国会の存在意義が問われる。参院では、疑問点について明確な答弁を得た上で可否や修正を判断すべきだ。
同特区の兵庫県養父市では、2021年8月までの5年間、一般企業の農地取得を認めている。改正案はこの特例の2年延長が柱だ。提出に先立つ政府の同特区諮問会議で、民間議員が全国展開を要求。21年度中に特例のニーズや問題点を調査し、全国展開の可否を調整することも決めた。これを受けた法改正だ。
そもそも延長が必要なのか。同市での農地取得の実績は6社で計1・65ヘクタール。経営面積全体の5・5%にすぎず、残りはリースだ。13日の地方創生特別委員会での審議では、与党の自民党議員からも「大部分はリース。取得の必要性があるのか」との指摘が出た。当然の問題意識だろう。
一方、政府の答弁は理解し難い。所管の内閣府は、リースと取得で15・7ヘクタールの遊休農地の解消につながったことや6次産業化を成果と説明。だがリースが大半では、農業参入の成果だとしても、農地取得の成果とは言えない。
与党も指摘した疑問点に、政府は明確には答えていない。にもかかわらず、同委員会は1回、3時間余りで審議を終結。自民、公明、維新の各党の賛成多数で可決した。また、同委員会は採決に際して、一般企業の農地所有の目的と効果を明らかにするよう政府に求める付帯決議を採択した。これには立憲民主、国民民主の両党も賛成した。
与野党ともに理解に苦しむ対応だ。目的や効果は、延長の可否を判断する核となる基準で、審議で明らかにすべきことだ。与野党問わず、参院で政府にただすよう求める。
内閣府は「所有とリースを適切に組み合わせて営農できるようになることに意義がある」とも説明するようになった。法制定当時から疑問視されていた農地取得の効果をいまだに示せない中では、論点のすり替えでしかない。誠実に答弁すべきだ。
生産現場では、企業の撤退や農地の転用・産廃置き場化などへの懸念が強い。また政府の規制改革推進会議は、農地所有適格法人の議決権要件の緩和を議論している。一般企業が経営を支配できるようになれば農地所有を全国で認めることと同じで、なし崩し的解禁への不安がある。
こうした声に応え、徹底した審議が必要だ。国会は憲法が定める国権の最高機関で国の唯一の立法機関であり、国民を代表する国会議員が組織する。その矜持(きょうじ)を持って臨んでもらいたい。
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2021年04月17日
ペルーで新パナマ病 バナナの大敵、まん延防止へ
ペルー政府は、バナナの大敵である新パナマ病(TR4)が、最北部に位置するスヤナ州のバナナ農園で確認されたと発表した。ペルー全土を対象に植物防疫対策の緊急事態宣言を発令し、隔離の徹底などまん延防止に取り組む方針だ。
南米ではコロンビアで2年前にTR4の侵入が確認され、今回ペルーに広がった。世界最大のバナナ輸出国であるエクアドルが両国に挟まれる所に位置し、南米バナナ業界では大きな衝撃が走っている。
世界のバナナは、1950年代にフザリウム菌によるパナマ病によって主流品種の「グロスミシェル」が一掃された。現在は抵抗品種の「キャベンディッシュ」がほとんどを占める。ところが、フザリウム菌の別の系統TR4による新パナマ病が80年代になってアジアから猛威を振るい始め、アフリカなどに広がり、南米に侵入した。
栄養繁殖の商業用バナナは世界中でTR4に弱い「キャベンディッシュ」一色のため、感染の広がりを防ぎにくい。日本が多くを輸入するフィリピンでもTR4は深刻な打撃を与え、園地の改廃などが進んでいるという。
南米の研究者らとTR4の研究をしている東京農工大学の有江力教授は、人や車の往来で汚染された土壌を通じて感染が広がり「バナナの生果実から病気がうつる心配はないだろう」と指摘する。
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2021年04月18日
いまや「環境」と「問題」はセット
いまや「環境」と「問題」はセット。「環境問題」は、この時代を映す四字熟語のようだ▼その本質を突くのが次の言葉である。「地球があぶないとみんな言ってるけど、本当にあぶないのは人間のほうだ」。地球緑化センターが以前掲げたポスターにあった。こんなコピーも。「実は、環境問題の加害者は私たちで、被害者は私たちの子孫かもしれない」▼きょうは「アースデー」(地球の日)。世界各地で環境問題を話し合い、未来に向けて行動する日。地球との向き合い方を教えてくれるのが、北山耕平さんの著書『自然のレッスン』。よく地球を母なる大地というが、北山さんは、ある人の問い掛けが胸に刺さった。「自分の母親を、切ったり売ったり、買ったり、なぜそんなことができるのだ」▼確かに私たち大人は、母なる地球を傷つける加害者だ。しかも子孫にツケを回す罪深い加害者だ。1992年の地球サミットで12歳のカナダの少女が、世界の指導者を前にこう訴えた。オゾン層に開いた穴、絶滅した動物、砂漠となった森をよみがえらせる術を大人たちは持っているのかと▼「どうやって直すか分からないものを、壊し続けるのはもうやめてください」。その問いは気候変動サミットに届くか。
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2021年04月22日