フレミズ活動 家族で意義共有しよう

 JA女性組織のフレッシュミズ活動は、関わる目的がメンバーによって多様化している。仲間づくり、学び、自己実現など、さまざまな「場」となっている。今なお挙がる課題が家族の理解をどう得るか。「外に出にくい」という問題だ。家族の意識改革には、活動の意義を伝える工夫が必要だ。

 JA全国女性組織協議会は、フレッシュミズ全国交流集会を毎年開き、活動をテーマにした作文コンクールも行う。今年も10月末、最優秀賞をはじめとして受賞者が表彰された。

 応募作文から浮かび上がるのは、結婚を機に地域の一員になっても当初は友達や仲間がおらず、孤立しがちな姿だ。それが活動に参加することで孤立から抜け出し、人脈を広げながら運営の主体となったり、主催する講座の講師になったりするなど力をつけて活躍していく。

 フレミズ組織が「孤立感」を解消する「居場所」となっていることは重要で意義がある。だが、それだけでは解決しない問題がある。フレミズに限らず、農水省が推進する農業女子プロジェクトのメンバーや、地域・組織の女性リーダーからも「家族が活動をなかなか理解してくれない」「外に出ることを言い出しにくい」「家の中の仕事をすべて片付けて留守中の準備もしてからでないと出られない」という声を聞く。

 会合や地域イベントへの参加は、「公の仕事」だ。男性が気兼ねなく出掛けるのに対し、女性には家族の“理解”や“承認”が要るのはなぜか。家事や育児・教育、介護といった家の中の仕事は女性の役割で、対外的活動は男性の役割といった性別役割分担の固定概念が家族の中にあるからだろう。

 日本農業新聞「女の階段」愛読者の会が初めて全国集会を開いてから四十数年がたつ。当時、“嫁”の立場は肩身が狭く、3年に1度の集会に出掛けるのに夫や夫の両親に「懇願し、認めてもらった」という。社会参画で発言力が増し、活躍する女性が増えた今も、根っこにある問題は変わっていない。

 フレミズ活動は、JA女性組織・青年組織の活動と同様に、次世代や消費者に食と農の大切さを伝えたり、地域活性化に取り組んだりするなど、重要な役割を担う。まずは、活動の意義を家族間で共有すること。そして、お互いが対外的活動をしやすいように家の中の仕事の分担を見直すことが必要となる。

 活動を支えるJAの事務局にも、活動の意義を家族に伝える工夫が欲しい。本紙くらし面「の・える」(8月4日付)では、効果を上げている工夫として、「公の仕事」ということがひと目で分かるよう郵送で案内文書を出す手法を紹介した。パートナーが一緒に参加できる集まりを設けるのも有効だ。

 フレミズが今後、地域のリーダーとなって力をより発揮できるよう、家族やJAが活動しやすい環境をつくり、支えよう。

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