全農「ニッポンエール」 加工品輸出へ弾み 8カ国・地域で商標登録へ まず香港・中国
2020年11月23日
JA全農は、国産農畜産物を使った加工品の輸出拡大に向け、オリジナルブランド「ニッポンエール」ロゴの商標を海外で相次いで取得している。主要な輸出先のアジアや欧州連合(EU)など8カ国・地域で商標出願を進め、今秋には香港と中国で登録が完了。完了国では早々に販売を仕掛ける。従来の生鮮品に加えて加工品も強化し、輸出拡大につなげる。
「ニッポンエール」は、ドライフルーツや菓子、冷凍食品など、加工品を中心としたブランド。全農が産地と共同開発し、コンビニエンスストアなど全国の小売店で販売している。パッケージには「ニッポンエール」の表記を添えたロゴを付けており、海外でも同じものを登録する。
出願は今年3月から始めた。国際条約で一括申請できる中国、韓国、タイ、EU、英国、シンガポールの6カ国・地域の他、香港、台湾で出願。香港は10月27日、中国は11月10日に登録された。その他多くの国も、手続きが順調に進めば、数カ月ほどで登録が見込めるという。
全農によると、登録の済んだ中国、香港では既にドライフルーツなどで引き合いがある。準備が整い次第、輸出を始める。
関連会社などを通じた全農の輸出品は現在、米、牛肉、野菜・果実などが中心。全農は「海外では日本の農畜産物と同様、その加工品も人気がある。ニッポンエールの輸出で、加工品輸出に弾みをつけたい」(営業開発部MD企画課)と説明する。
「ニッポンエール」は、ドライフルーツや菓子、冷凍食品など、加工品を中心としたブランド。全農が産地と共同開発し、コンビニエンスストアなど全国の小売店で販売している。パッケージには「ニッポンエール」の表記を添えたロゴを付けており、海外でも同じものを登録する。
出願は今年3月から始めた。国際条約で一括申請できる中国、韓国、タイ、EU、英国、シンガポールの6カ国・地域の他、香港、台湾で出願。香港は10月27日、中国は11月10日に登録された。その他多くの国も、手続きが順調に進めば、数カ月ほどで登録が見込めるという。
全農によると、登録の済んだ中国、香港では既にドライフルーツなどで引き合いがある。準備が整い次第、輸出を始める。
関連会社などを通じた全農の輸出品は現在、米、牛肉、野菜・果実などが中心。全農は「海外では日本の農畜産物と同様、その加工品も人気がある。ニッポンエールの輸出で、加工品輸出に弾みをつけたい」(営業開発部MD企画課)と説明する。
おすすめ記事

市来農芸(鹿児島)が連覇 和牛甲子園オンラインで最多33校
和牛生産に情熱を注ぐ全国の農業高校生“高校牛児”が集い、日頃の飼養管理の成果や肉質を競う「和牛甲子園」が15日、オンラインで開かれた。新型コロナウイルス禍による休校や活動制限を乗り越え、全国19県から過去最多の33校が出場した。頂点となる総合優勝には、昨年に続き、鹿児島県立市来農芸高校が輝き、2連覇を達成した。
JA全農の主催で、今回が4回目。……
2021年01月16日

日の出パッションフルーツプリン 東京都日の出町
東京都日の出町の温泉施設「生涯青春の湯つるつる温泉」が製造・販売する。町内の野口農園が栽培したパッションフルーツと福嶋牧場の搾りたての牛乳を使った新商品だ。
濃厚な牛乳にジャム状にしたパッションフルーツを練り込んだ。
プリンは柔らかく滑らかな口溶けで、パッションフルーツのソースに入っている果実の種が食感にアクセントを加える。お年寄りから子どもまで楽しめる甘酸っぱくてトロピカルな味わいだ。
同温泉の職員が開発し、週末に売店で販売。「地元の農産物を使った商品開発を展開し、来場客に地場産品をPRしていきたい」と意気込む。
1個200円。問い合わせは「生涯青春の湯つるつる温泉」、(電)042(597)1126。
日本農業新聞の購読はこちら>>
2021年01月18日

ベテランの技、JA出荷データ… クラウドへ集約し経営に“最適解” 高知で始動
高知県は20日、産官学で連携して構築を進めてきた「IoPクラウド(愛称=サワチ)」を始動させたと発表した。農家の栽培ハウスから得られる園芸作物データや環境データの他、JAからの出荷データなどを集約。人工知能(AI)を使って地域に最適な栽培モデルを示し、営農指導に役立てる。収穫量予測もでき、作物の販売にも活用する。
脱・経験依存、収穫予測も
IoPは、ナスやピーマン、キュウリなど園芸作物の生理・生育情報をAIで“見える化”するもの。2018年から構築を目指し、JAグループ高知や県内各大学、農研機構、東京大学大学院、九州大学、NTTドコモなどと連携している。
県は当面、①データ収集に協力する農家約30戸の作物の花数、実数、肥大日数などの作物データ②約200戸のハウスの温湿度、二酸化炭素濃度などの環境データ③園芸作物主要6品目の全農家約3000戸の過去3年の出荷データ──などを収集し活用する。
農家はスマホやパソコンから、クラウドに送られたハウスの環境データだけでなく、異常の監視と警報、ボイラーやかん水など機械類の稼働状況に加え、出荷状況などが確認できる。県やJAの指導員も、戸別の経営診断や産地全体の経営分析などに生かす。
22年からの本格運用を目指しており、最終的には、県内の園芸農家約6000戸のデータを連係させる。県は、「経験と勘の農業」からデータを活用した農業への転換を進めるとしている。
クラウドは県内の営農者、利活用を希望する企業などが利用できるが、まずはデータの収集に協力している約200戸の農家から利用を始める。3月末から、新規利用の申し込みができる予定だ。
農家がクラウドの機能を活用するのは無料。通信分野でシステム構築に協力したNTTドコモは希望者に対し、JAなどに出向いた「IoP教室」を開く。
JA高知県の竹吉功常務は「営農、販売でいかに活用できるかがポイント。技術の継承、出荷予測などにも使える。農家に還元できるよう、十分生かしていきたい」と強調する。
日本農業新聞の購読はこちら>>
2021年01月21日

冷食販路拡大に注力 各産地野菜の特色生かす ホクレン×JA宮崎経済連 共同開発
ホクレンがJA宮崎経済連と連携して開発した冷凍食品が好評だ。北海道で製造していない宮崎産の冷凍野菜と組み合わせ、ラインナップの強化を図る。北海道、宮崎共に両産地の野菜を使った冷凍食品の販路拡大に力を入れたい考えだ。
ホクレンは、道内外の協力企業でミックスベジタブルやカットポテト、カボチャなど道産野菜を使った冷凍食品を製造し、販売する。……
2021年01月17日
1991年1月17日、米国主導の多国籍軍がイラクを空爆し、湾岸戦争が始まった
1991年1月17日、米国主導の多国籍軍がイラクを空爆し、湾岸戦争が始まった▼イラクによるクウェート侵略が原因。フセイン大統領は、米国は介入しないと判断していたとされる。イラクは敗北し、米国の「テロとの戦い」でフセイン政権は崩壊した。指導者の判断ミスは国を危うくする▼38年1月16日は日本にとってそうした日である。日中戦争の最中、近衛文麿首相は「国民政府を対手(あいて)とせず」と声明。「和平なんてしないというもので(略)泥沼化」(半藤一利著『昭和史1926―1945』)。日本はその後、三国同盟の締結、南部仏印進駐と対米戦争への道を進む。時の首相も近衛で、石油の全面禁輸など米国の報復に驚いたという▼政治学者の猪木正道さんは『日本の運命を変えた七つの決断』で、太平洋戦争の開戦では「東条よりは近衛の責任の方がはるかに重い」と断罪。「与えられた状況のもとにおいては、最も有利な、最も危険のない道を選ぶのが政治家としての使命」と指摘する。日本のコロナ初感染者の発表から1年。爆発的感染拡大に近い地域が増え、入院に優先順位を付けなければならない事態も生じている。政治家の使命に照らし菅首相の責任はいかほどか▼前出の半藤さんが亡くなった。著作から史実の見方を学んだ。
日本農業新聞の購読はこちら>>
2021年01月16日
JAの新着記事

特定生産緑地移行 都市農業振興へ勝負の一年 行政と連携集中対応 JAグループ
30年間の営農継続などの条件で税制優遇措置を受ける生産緑地の多くが2022年に指定30年を迎える。JAグループは都市農業振興に向け、同措置を引き続き受けられる特定生産緑地への移行を進める考え。指定30年を過ぎると移行はできないため「21年の取り組みが鍵を握る」とし、JAに集中的な対応を呼び掛ける。神奈川県のJAはだのは管内の農地保全を目指し、申請支援に力を入れる。(石川知世)
秦野市内の生産緑地は約100ヘクタール。……
2021年01月21日

今こそ地域で輝こう 全国女性大会
JA全国女性組織協議会(JA全国女性協)は20日、第66回JA全国女性大会を開いた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、動画投稿サイト「ユーチューブ」を使って開催。大会宣言では「できることから活動に取り組み、女性組織の仲間を拡大する」ことなどを提案。宣言は27日正午まで意見を募った後に、採択する。
東京都千代田区から全国に向けて配信。……
2021年01月21日

暴風雪対策本部を設置 全職員が現地確認 青森・JA十和田おいらせ
JA十和田おいらせは、暴風雪被害対策本部を十和田市の本店に設置した。現在、全職員が農家組合員に園芸用や水稲育苗用ハウスの倒壊などの被害の聞き取りや現地確認を行っている。指導やさい部は、21日までに結果をまとめる。被害の詳細を把握し、農家が農産物生産の次期作に支障を来さないよう対策などを講じていく。
十和田の地域気象観測システム(アメダス)によると12月の最深積雪は54センチ。……
2021年01月21日

JAあいら(鹿児島)栄冠 JA青年組織手づくり看板全国コンテスト
全国農協青年組織協議会(JA全青協)は19日、2020年度の「JA青年組織手づくり看板全国コンクール」の受賞組織を発表した。最優秀賞には、鹿児島県のJAあいら青年部を選んだ。看板素材には、黒板になる塗料を塗り、カラーチョークを使って地元の農畜産物を描いた。新型コロナウイルス禍でも、「農業で日本を元気にしたい」というメッセージも込めた。……
2021年01月20日

きょうJA全国女性大会 全中・中家会長に聞く 主体的に運営参画を
JA全国女性組織協議会は20日、第66回JA全国女性大会を開く。JA全中の中家徹会長に、新型コロナウイルス下での活動へのエールやJAの運営参画への期待を聞いた。
──コロナが活動に影響をもたらしています。
今はさまざまな組織活動に支障を来している。女性組織も思うように活動ができていないと思うが、ウィズコロナ時代の活動指針を昨年9月に示し、できることからやろうと積極的な取り組みをしている。インターネット交流サイト(SNS)を使った話し合いなど、対策を講じて活動してほしい。
組織の基盤である部員の減少に歯止めがかからない。コロナ下でも萎縮せず、女性組織が頑張っていることを外に発信し、対外的なイメージ向上につなげてほしい。
──第5次男女共同参画基本計画が2021年度から始まります。JA運営に女性参画を進める意義は何ですか。
私は女性に見捨てられたJAに未来はないと、言い続けてきている。JAグループは正組合員、総代、理事などで女性割合の目標を掲げているが、目的はいかに女性の声をJA運営に反映させていくかだ。女性ならではの視点、感性、考え方を取り入れていくことで、JAの活性化につながっていく。
──どのように女性参画を進めますか。
大きいのはトップの意識だ。女性組織は、工夫し活動していることをメディアや、JAの広報誌を活用しPRしてほしい。女性組織の活躍を知れば、トップの認識もおのずと変わっていく。
役員も最初は女性枠を設ければいい。全く何もないところから、組織代表に出るのは難しい。女性役員の活躍が浸透すれば、自然と女性参画が進む好循環が生まれるはずだ。
──女性に求めることは何ですか。
地元JAで女性参画を進め、和歌山県でも相当進んできた。トップの意識が変わり、環境もできてきた。次に大事なのは女性の意識変革だ。役を断る人がいるが、経験者に感想を聞くと、100人のうち99人はやってよかったと言う。人脈ができ、いろいろな経験ができるからだ。
女性組織には絶大なる期待をしている。女性が元気なところは、JAも地域も元気。ぜひ頑張ってほしいし、遠慮せず主体的に参画してほしい。(聞き手・柳沼志帆)
日本農業新聞の購読はこちら>>
2021年01月20日

事業総利益3・2%減 信用、共済依然厳しく 20年度上半期JA経営
JA全中は、2020年度上半期のJA経営速報調査の結果をまとめた。企業の売上総利益(粗利益)に当たる事業総利益は7758億4900万円で、前年同期比3・2%減。信用や共済の事業環境が引き続き厳しいことに加え、購買は新型コロナウイルスによる需要減も影響した。減少は5年連続。
6月決算のJAを除く576JAを集計した。……
2021年01月20日

雪害復旧へ援農隊 イチゴハウスの撤去支援 JA鳥取いなば
昨年12月中旬からの大雪で管内のハウスや農業施設が被災したJA鳥取いなばは19日、鳥取農業改良普及所と協力して倒壊したパイプハウスの撤去など早期復旧に向けた援農隊の派遣を始めた。この日は、JAと普及所の職員の他、市とボランティアの農家など約30人が参加し、鳥取市青谷町でイチゴを栽培する井上智朗さん(38)のパイプハウス2棟の撤去を支援した。……
2021年01月20日

家族葬用の斎場設置 プロジェクションマッピング導入 時代に合った演出へ 佐賀・JAセレモニーさが
家族だけの葬儀を選ぶ人が増えている。これを受けて佐賀県のJAセレモニーさがは、家族葬専用斎場を鳥栖市に設置した。県内で初めて音と映像で演出するプロジェクションマッピングの機器を導入。祭壇に写真やメッセージを映し出して故人をしのぶ。同社は「家族だけで心を込めた見送りをしたいという人から喜ばれている」と説明する。
同社はJAさがの子会社で、管内の葬祭事業を扱う。……
2021年01月19日
Aコープ系など3社合併へ 4月発足、事業拡大
JA全農は18日、全農グループの全農クミックス(神戸市)、Aコープ東北(岩手県矢巾町)、エーコープ関東(横浜市)の3社が合併契約を結んだことを発表した。4月1日に合併し「Aコープ東日本」として発足する。効率的な要員体制などによる運営コスト減や、農作業用品の供給体制強化、事業拡大を進めるのが狙いだ。……
2021年01月19日

なくそうコロナ差別 「シトラスリボン」で運動 愛媛・JA松山市
JA松山市CS(顧客満足度)向上委員会は、新型コロナウイルス感染者や医療従事者への差別をなくす運動「シトラスリボンプロジェクト」に乗り出した。全職員が各自でリボンを作り、制服の胸元や各職場内に掲示して賛同の意を示す。今後は来店客にもキットやリボンを配り、地域への波及効果も期待する。
プロジェクトは、コロナ禍で生まれた差別や偏見を耳にした県内の有志が、住みやすい社会を目指し始めた。……
2021年01月18日