台風19号 列島各地に爪痕 濁流 農地無残に

土台が崩れ宙に浮いたハウス(13日、静岡県三島市で=古田島知則写す)

 大型の台風19号が日本に上陸し、東日本を縦断してから一夜明けた13日、各地で被害が明らかになってきた。大型河川が決壊、住宅地に濁流が押し寄せるなど大きな被害が出た。農業被害では、農地が冠水した他、ビニールハウスなど農業施設が甚大な被害を受けた。被害の全容解明にはほど遠く、JAなどの関係者が被害状況の確認に追われている。
 

ハウスの土台流出 静岡


 台風19号が上陸・縦断した静岡県東部の伊豆地方は、猛烈な雨に見舞われた。静岡地方気象台によると、三島市三島の24時間降水量(12日午後9時まで)は369・5ミリ、伊豆市湯ケ島(12日午後6時50分まで)は717・5ミリと、ぞれぞれ観測史上1位を記録した。

 JA三島函南管内では、平たん地では河川の増水による農地の冠水、中山間地では土砂崩れも発生した。三島市で野菜を生産する内藤秀一さん(62)のハウスは、土台が崩れて宙ぶらりの状態になった。正月向け「春の七草」の作付け直前の被害で「次作は別の場所を探すしかない」と肩を落とす。

 JAでは13日朝から営農担当職員が巡回、被害状況を調査した。平たん地のトマトやイチゴのハウスでは、冠水で株や資材が水没。高さ1メートルほどある高設栽培ベンチが浮き上がるほど、水位が上がった場所もあった。JAは農家の要望を受けて、ハウス撤去などを支援する方針だ。

 県中西部の牧之原市でレタス90アールなどを栽培する曽根和則さん(38)は、1週間前に定植した約5アール分のレタス苗が豪雨により土に埋まった。13日朝から苗の上に掛かった土を取り除く作業を急いだ。

 曽根さんは「思っていたより被害は少なかったが、今後の肥大など生育が順調に進むか心配だ」と不安な表情を浮かべた。11日からマルチフィルムが飛ばないよう棒を載せていたが、強風により一部が剥がれ、その補修にも追われた。

 同市を管内とするJAハイナンでは、朝から職員が巡回し、レタスで同様の被害を確認した。

 掛川市でフルーツ狩りなどができる「キウイフルーツカントリーJAPAN」は、新たに植えたキウイフルーツの苗木6アールのうち、約3アールが倒れた。来場者に販売するため栽培しているダイコンなど野菜も豪雨で収穫ができない状況だという。JA掛川市では、定植直後のイチゴの水没などがあり、農家は消毒作業を進めた。
 

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