[新型コロナ] 農政局に相談殺到 感染拡大で生産現場に不安 風評被害懸念も

 新型コロナウイルスの感染者増加に伴い、全国の農政局や農政事務所に対し、農産物の生産者や食品の加工業者らから相談や問い合わせが相次いでいる。作業現場で感染者が出た場合の対応や政府の支援策の他、マスク不足の解消を求める訴えや風評被害への懸念もある。7日にも緊急事態宣言が出されるのを前に、「食」を支える現場にも不安が広がり始めた。

 東海農政局には6日、農家から「緊急事態宣言が出たら出荷できなくなるのか」といった問い合わせがあった。担当者は農水省のガイドラインに沿って「出荷できるが、感染者が出た場合は消毒などが終わるまで作業できなくなる」との事業継続の留意点を指摘した。

 北海道農政事務所には家族経営の農家から「家族に感染者が出た場合、他の家族も働けなくなるのか」といった質問が複数あった。担当者は「作業場に入るのが家族だけなら問題ないが、外部の人が出入りする場合は作業できなくなる」との見通しを伝えた。九州農政局には雇用している作業者が感染した場合の問い合わせがあり、「感染者が出れば消毒のため作業は一時的にもストップせざるを得なくなる」と説明したという。

 感染者が全国最多の関東地方を管内に持つ関東農政局には、生産者団体から「野菜など出荷物も消毒した方がいいのか」との問い合わせがあった。同局では「(感染者が出ても)農作物から感染したケースはない」と答え、ガイドラインにも明記されている作物の安全性を説明した。

 マスク不足を嘆く声もある。東海地方の食品加工業者からは「医療従事者へのマスク優先配布は分かるが、食を扱う事業者にも行きわたるよう配慮してほしい」との要望があり、農相が政府に要望していると伝えた。また、中国四国農政局には「(商品が)売れなくなっているので代替販売先がないか」「風評被害が出たらどうすればいいか」といった不安の声も寄せられている。酪農関係者らからは学校の休校措置に伴う支援内容の質問も多い。

 6日までに全国の農政局、事務所に寄せられた相談は計約100件。担当者らは「必要以上の不安を抱く必要はないが、起きる問題は地域や業態によって異なり、対処法もケースバイケース」と語り、回答の難しさも打ち明けた。

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