おいしい、美しい、健康にいい

 おいしい、美しい、健康にいい。三拍子そろった「和食」はすごい。世界無形文化遺産にもなった▼この食文化は日本人の精神とも深く結び付く。例えば「いただきます」の心は、豊かな食を育む自然に対する深い感謝の念にも重なる。和食を支える発酵ワールド。スーパーフード、納豆は瑞穂(みずほ)の国と微生物を育てる日本の風土が粘糸でつながる“絆”なのか。万葉集にも詠まれた苞(つと)は稲わらで作った容器。それに包まれた大豆に納豆菌が作用しうま味を増し今に伝わる。『なぜ和食は世界一なのか』(永山久夫著)に詳しい▼こんな中で大変残念なニュースが流れた。コロナ禍で東京・上野の国立科学博物館で開催予定だった特別展「和食」が中止に。それでも、特別展の内容は公開されているので改めて見たい。科博らしく歴史と科学の最新知見を合わせた展示を準備していた。光秀謀反の一因ともされ、信長が家康をもてなした豪華お膳の再現模型も▼食の進化を実感した「未来の和食」コーナーも参考になる。環境循環型の食材確保の超絶技術や、近未来の宇宙生活での和食の効能が一目で分かる。彩りや味わい重視の日本食文化は地球外で長期滞在する重要なキーワードにもなる▼〈風土〉は〈フード〉である。地産地消は日本食の原点だろう。

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