20年産主食用米作付け 35都道府県前年並み 飼料用は減少 需給緩和の恐れ

 農水省は27日、2020年産米の作付け意向調査(4月末現在)の結果を発表した。主食用米の作付面積は35都道府県が前年並み。主産地の東日本を中心に、7割超が前年並みのままだった。一方、飼料用米などは減少傾向の産地が増加。主食用米の需要は減り続けている上、新型コロナウイルスの影響で動向は不透明感が増す。現在の傾向のまま出来秋を迎えれば、主食用米の需給緩和を招く恐れがある。

 主食用米の作付面積は、2月末現在の前回調査では減少が6府県だったが、今回12府県に増えた。だが北海道に加え、東北や関東、北陸では依然として、ほとんどの県が前年並みだった。

 一方、転作作物は減少に転じる産地が目立った。転作の主力となる飼料用米は減少傾向が10道県から20道県に増加。加工用米も同様に、6県から17県に増えた。堅調な米価を背景に、転作作物から主食用米に移行している可能性もある。

 同省は20年産の主食用米の需要量を、19年産を10万トン下回る717万トンと見通す。ただ、新型コロナウイルスの影響で外食・業務用需要が冷え込んだため、下振れする恐れもある。

 同省は、現時点で主食用米の生産状況は前年並みと見込み「需要減少に対応した作付けになっていない」(穀物課)とみている。

 19年産は一部地域の不作で作況指数が100を割り込み、結果的に生産量が需要量の範囲に収まったものの、平年作なら供給過剰となる恐れがあった。需要量が一段と減った20年産で前年並みの作付面積となれば、需給緩和リスクは一層高まる。

 各地の田植えは終盤だが、同省は水田活用の直接支払交付金の申請締め切りとなる6月末まで、主食用米から転作作物への振り分けなどを産地に働き掛ける方針だ。

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