稲もみ枯細菌病 25度未満で育苗管理

育苗中に腐敗・枯死する苗腐敗症にかかった稲苗(中央部)

特 徴


 細菌病菌が箱育苗中の稲苗で発病した場合は、苗腐敗症とも呼ぶ。育苗シーズンは、この苗腐敗症に気をつけたい。

 発生地域は全国各地だ。ただし、露地で育苗する九州の一部地域では発生しない。症状は、育苗箱の中で坪状または全面に発生して苗を枯死させ、移植苗の安定供給を妨げる。

 出芽直後の発病苗は、全体があめ色になって腐敗・枯死する。その後に発病した苗では、第2、3葉の葉身基部に顕著なクロロシス(退緑・黄白化)が見られることが多い。

 クロロシスは苗立枯細菌病でも見られ、苗全体が水不足でしおれたようになり、赤茶けた状態で枯死する。これに対して苗腐敗症の苗では茎の褐色腐敗が目立ち、上位葉を引っ張ると容易に切れ、引き抜けることが多い。
 

防 除


 病原細菌は、主にもみ殻の中に入って種子伝染し、催芽・出芽時に30度以上の高温環境下で急増して病気を起こす。

 このため、まず非汚染種もみの使用や温湯消毒、薬剤防除などが重要になる。ハウス内の温度管理を徹底し、25度未満に抑えると被害を軽減できる。理由ははっきりしないが、プール育苗では発生が少ない。

(中央農業総合研究センター病害虫検出同定法研究チーム長・畔上耕児)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2008/4/3

 

 

おすすめ記事

病害虫図鑑の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは