V字溝で土壌改善 破砕機開発 地耐・保水力を維持 農研機構と北海道のメーカー

農研機構などが開発した「カットブレーカー」の3連タイプ(21日、北海道帯広市で)

 農研機構農村工学研究部門と北海道北見市の農機メーカー、北海コーキは、土壌の物理性改善を目的とし、土中にV字の溝を作る全層心土破砕機「カットブレーカー」を開発した。新たに実用化した方法で、土をV字に切断して持ち上げながら破砕し、落下させて溝を作る。農地の透水性と通気性を高め、作物の生育や作業性の改善を狙う。トラクターで引っ張る作業機で、畑作農家からは期待の声が上がっている。来年1月の発売を予定する。

 作業機は、土中40~60センチを底としたV字に土壌を切り、破砕した土の溝を作る仕組みだ。従来のサブソイラーなどとは異なり、面的に施工できるのが特徴となっている。農研機構によると、石れきの多い農地でも深い施工が可能。V字の溝の横には堅い土層が残るため、地耐力や保水力を維持できる。畑地で2、3年維持している農地もあるという。

 試験2年目となる北海道鹿追町ではジャガイモの増収効果、水田転換畑で試験した秋田県では大豆の増収効果を確認。今年から石川県でも実証を始めた。

 21日には、北海道の十勝総合振興局が帯広市で地元農家や関係者ら約20人を集めて現地実演会を開いた。135馬力のトラクターに取り付け、小麦収穫後の畑地3ヘクタールの一部で実演した。農研機構の北川巌上級研究員は「石れきが多い農地でも確実に深く施工できる」と説明した。

 参加者らは、施工深や破砕したV字の溝の土と、未施工土層の堅さの違いなどを確認した。同市の畑作農家は「水はけが良くなれば、作業性も高まり仕事をしやすくなる」と期待していた。実演会場となった畑は後日、全面施工をし、来年には小豆を生産する予定だ。

 同製品は2020年1月に北海コーキが発売する。70~150馬力向けの2連タイプと、20~50馬力向けの単連タイプの2型式を用意。希望で3連にもできる。価格は10月をめどに決める。

 問い合わせは同社、(電)0157(36)6808。 

 
 
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