所得向上に重点を 年内に論点まとめる 自民基本政策委

 自民党の農業基本政策検討委員会(小野寺五典委員長)は4日、来年3月に改定を予定する政府の食料・農業・農村基本計画について、年内に一定の論点をまとめる方針を確認した。同委員会の顧問を務める宮腰光寛・前沖縄北方相は、農業の経営継承や農家の所得向上に重点を置くべきとする考えを示した。食料自給率目標だけにこだわらず、深刻化する農業の担い手不足などの課題に直結した内容に見直す狙いとみられる。

 小野寺委員長は「年内に一定の論点をまとめ、具体的な内容について踏み込んだ政策を図っていきたい」と述べた。

 宮腰氏は「今回は農家の高齢化や若い農業経営者の不足などを考えると農地を含めた経営継承が大きなテーマだ」と強調。その上で「農家の農業所得や農村での所得をどう上げていくかが基本計画の目玉になるべきではないか」と提起した。

 現行計画ではカロリーベースの食料自給率目標を45%に掲げるが、直近の18年は37%と過去最低に落ち込んだ。45%達成に向けた品目別の生産努力目標も大半の品目で実現が難しい状況だ。

 党内には自給率を目標にすることを疑問視する声は少なくない。米中心だった食生活が変化していることへの対応に加えて、自給率低下を招いたとの批判をかわしたい思惑も見え隠れする。

 一方、農業就業者は2015年で196万人と、政府の見通しを7万人程度下回る。担い手不足を背景に農地面積も減り続け、直近の19年で439万7000ヘクタールとなり、政府の25年の確保目標440万ヘクタールを早くも下回る。

 会合では「規模の大小を問わず、経営を継承している農家にはしっかり支援しないといけない」(進藤金日子氏)、「水田地域を維持するには兼業農家を含む関連人口が多くないと大規模農家が(過重負担で)苦しくなっていく」(鈴木憲和氏)などの意見が挙がった。

 

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